競馬投資の必勝法

【降級制度廃止】夏競馬と以降の馬券の狙い方

投稿日:

中央競馬(JRA)は、2019年の夏競馬(6月)から降級制度を廃止しました。この記事では、降級制度廃止後の競馬(夏競馬および9月以降)の馬券の狙い方について、分かりやすいく説明します。

日本最大の競馬予想サイト
競馬予想のレジまぐ

降級制度廃止の狙いは?

中央競馬(JRA)では、2019年夏競馬(6月)から降級制度を廃止しました。降級制度とは、例えば、1000万下クラス(現2勝クラス)を勝って1600万下(現3勝クラス)を走っていた馬が、夏に1000万下に「戻れる」仕組みです。クラスが落ちるのに「戻れる」と表現するのは、春より弱い馬と戦うことができ、賞金を稼ぎやすくなるためです。

例えて言えば、1度高校に上がった生徒が、中学生に混ざって模試を受けられるようなものです。実力不足の高校生はわざと手を抜き、中学校に落第(らくだい)するのを待つようになり、全体として、高校生や大学生の数が少なくなります。

中央競馬(JRA)でも同じことが起きていました。夏の降級を待って着狙いに留める馬がいると言われ、1600万やオープンは、少頭数となり盛り上がらないという現象です。

特別戦の出走頭数を増やすのが狙い

現在、馬産地は以前よりは経営状況が良いようです。JRAは、今のうちに、競走馬不足時代の遺産である、馬の競走寿命を延ばす降級制度をやめ、人気の高い3勝クラス(1600万下)やオープンの特別戦の出走頭数を増やし、売り上げを上げる戦略です。同時に、ビギナーにとって分かりにくい降級の仕組みをなくすのも狙いの1つです。

JRAの公式見解・同じクラス内で降級馬とそれ以外の馬の能力差が大きい
・高条件馬が大幅に減少し、高条件競走を多く編成できない
・ルールが複雑で特に新規のお客さまが参加する上で分かりづらい

なお降級制度の廃止と同時進行の形で、2つの改革が進んでいます。

  • スリーアウト制 … 3回続けて8着以内に入れなかった未勝利馬は、2ヶ月間出走停止(障害は可)。
  • リステッド競走の新設 … オープンとG3の間の新格付け

降級制度廃止による夏競馬(6~8月)の馬券の狙い方は?

降級制度廃止による夏競馬の馬券の狙い方は、どのようになるのでしょうか?

事例として、夏競馬の序盤に函館競馬場で行われる、オープン特別の巴賞(ともえしょう)を見てみます。

2019年
(降級制度廃止)
2018年
頭数1611
上位10頭のスピード指数50
48
47
46
46
46
44
43
43
43
50
49
49
48
48
47
47
41
39
39
単勝5190円(13人気)800円(5人気)
馬連31190円(71人気)1590円(8人気)

2019年の出走頭数は、JRAの狙い通りフルゲートの16頭。巴賞の過去5年の出走頭数は、10→8→11→8→11頭で推移してきましたので、明らかに降級制度廃止の効果が出ました。フルゲートの16頭は、2010年以来、9年ぶりです。

スピード指数を使って出走馬の能力分布を見ると、上位は変化がありませんが、中位ゾーンに、上位と能力が拮抗した馬が増加しています。つまり、展開、騎手の作戦、体調しだいでは、上位に食い込むことができる馬がかなり増えているのです。結果として、2019年は単勝13人気の馬が勝ち、馬連は3万円を超える万馬券となりました。

なお、降級制度の廃止は秋競馬(9月以降)も継続してゆきますので、年間を通じて同様のことが言えます。ただし、夏競馬は、メンバーの質がかなり下がり、実力勝負となりにくい小回りの競馬場(函館・札幌・福島・小倉)が多用されるため、特に波乱の確率が上がります。

降級制度廃止 穴狙いが正解ではあるが……

降級制度廃止後の競馬は多頭数、能力拮抗の番組が増えるため、一言でいえば穴狙いが有効になります……。このように、競馬雑誌やメディアは書くはずです。しかし、穴狙いというのは、解決策のようで解決策ではありません。ここでは、初心者、中級者、上級者向けに具体的な対策を提案します。

初心者は、オッズの階層を意識してみよう(予算1800円)

2019年6月30日 函館11R・巴賞のオッズ

競馬初心者は、近走成績や競馬新聞のコメントから馬を狙うことが多く、穴を狙うと決めても、印が薄い馬には手が出にくいのが欠点です。そのため、オッズの利用がおすすめです。ときどき指摘されるように、単勝オッズの階層の前後は、穴馬券になりやすい傾向があります。

上は、2019年6月30日の函館11R・巴賞のオッズです。単勝オッズの階層は、12番カデナと15番アーバンキッドの間に見つかるでしょう。もし階層の上を狙うなら、14・11・12あたりが候補です(上を狙うか下を狙うかは、あらかじめ決めておきます)。

上位人気にできれば複数の軸馬を取り、馬連とワイドを買うのがおすすめです。もし軸馬を3頭、ヒモ馬を3頭取るなら、馬連9点、ワイド9点となり、予算は1800円となります。このレースでは、12番は9人気で3着に入っています。

初心者のポイント:競馬新聞の印が薄いと不安で買えない → 軸馬は検討しても良いが、ヒモ馬は検討せずオッズで機械的に決める。

中級者は、適正な購入点数を意識してみよう(予算3600円)

中級者は、近走成績や競馬新聞の印に左右されず、自分ならではの観点から穴馬を抜擢するのには慣れています。そんな中級者の欠点は、購入点数が少な過ぎることです。

長い歴史がある競馬新聞は、馬連の予想を7点前後で行うことが多いです。これは、馬連の場合、7点という点数が、的中率や回収率の面から適切という経験則だと考えられます。

券種16頭立ての最大組み合わせ数適正な購入点数
馬連1537点
馬単306
3連複816
3連単4896

上の図では、各券種の最大組み合わせ数をまとめました。ところで、多くの方は3連単を最大でも50点程度で購入するのではないでしょうか? これは、不的中だったとして、溶かすことのできる金額が5千円あたりが上限という心理によります。しかし、最大組み合わせ数から、適正な購入点数を計算すると、意外なことが分かります。

券種16頭立ての最大組み合わせ数適正な購入点数
馬連1537点
馬単30614点
3連複81637点
3連単4896224点

3連単では、224点が本来バランスが良い購入点数なのです(3連単の50点買いでは、適正点数の約4分の1。馬連に換算すると2点買いに等しい)。

しかし、G1でもないクラに2万2400円の投資は、中級者でもあり得ません。すると3連複で37点、3700円あたりが中級者向けだと思います。

JRAウェブサイト

すると、軸1頭、相手を10頭の36点買いが適切です。相手は中位~下位人気(例えば4~13人気)辺りのゾーンが良いと思います。上位人気はヒモとしては妙味がなく、極端な下位人気は確率がかなり低いからです。

参考までに、2018年まで過去5年間の人気別の複勝率等は、以下のようになります。

人気勝率連対率複勝率単勝回収値複勝回収値
1番人気32.40%51.10%64.00%7883
2番人気18.30%36.40%49.60%7881
3番人気12.90%26.80%40.40%7980
4番人気9.60%21.20%33.20%7979
5番人気7.20%16.10%26.40%8077
6番人気5.50%13.10%21.80%8279
7番人気4.00%9.60%16.50%8075
8番人気2.90%7.40%13.50%7578
9番人気2.30%5.60%10.30%7274
10番人気1.80%4.30%8.00%7872
11番人気1.50%3.60%6.70%8173
12番人気1.10%2.80%5.20%8072
13番人気0.70%2.00%3.80%5963
14番人気0.40%1.40%2.70%4259
15番人気0.40%0.90%2.00%6360
16番人気0.20%0.60%1.20%3943
17番人気0.10%0.70%1.20%1948
18番人気0.00%0.10%0.80%040

統計分母:最少1195、最大13816。

2019年6月30日 函館11R・巴賞を例にとると、軸馬が的中していれば、相手は4~13人気に入っていました。

2019年6月30日 函館11R・巴賞の結果(JRAウェブサイト)

これはあくまでも後づけですし、1番、12番を軸にすることはまずありえないため、13番ナイトオブナイツを軸に抜擢できていればという条件となります(馬三郎は本紙本命でしたので、無理筋ではありません)。ただし、1~3人気がそろって4着以下となる確率は、年間のデータから14.7%しかないため、3連複の的中は、決して簡単ではないことは注意喚起させていただきます。

しかし、この3連複を36点買うという考え方は、3連単を50点買う、3連単を100点買う、3連複を10点買うといった、適正点数を無視した買い方より、ずっと理にかなったものです。

上級者は、降級制度廃止はほぼ無関係

上級者の方は、すでに自分自身の買い方を固定して、ロジックを開発しているはずです。

ロジック開発の流れ① ターゲットジャンルを決める(例:ハンデ戦)
② 仮説を立てる(例:ある条件を満たすレースで、トップハンデで前走6着以下を複勝式軸馬とするなど、基準を立てる)
③ 過去のレースでのバックテスト(複勝式で最低100クラ)
④ 実際の予想に適用
⑤ 半年以上微調整しながら、複勝ロジックの完成をめざす。
⑥ 完成後、単勝、ワイドを視野に入れる

上級者の場合、すでにレース選定基準を持っているはずですので、降級制度が廃止になることで、投資対象が増えるか減るかとなるだけです。もちろん、多頭数のレースの増加に目をつけて、新たにロジックを立てることも可能です。

上級者の場合は、競馬雑誌の話題づくりとは無関係に、自分自身のモノサシでレースを見ますので、制度変更にやみくもに飛びつくということはないと思います。上級者の場合、すでに自分の形で網を張っていますので、制度変更で、入ってくる魚が減るか増えるかということになるでしょう。

降級制度廃止 雑誌「競馬の天才!」の見解は?

雑誌「競馬の天才!」(メディアボーイ 刊)が掲載した、降級制度廃止への対応策をいくつか紹介しておきます。

降級制度廃止により本命戦、大波乱の2極化が予想される(樋野竜二氏)

降級制度廃止により、上のクラスに上がりたくない馬はほどほどの仕上げとなり、上のクラスをめざす人気馬がワンツーのようなレースが、多く出現するのではないか。一方で、これら人気馬が飛んだ場合、大波乱となるだろう。このように樋野竜二氏は分析しています。

また、春にそこそこ好走し、会員の手前、引退させるわけにもいかず、末期の未勝利戦に登場して飛んでいた、素材が中途半端なクラブ馬の戦略が変わる可能性も指摘しています。つまり、条件戦の性質が変わる(ほどほどの仕上げの馬が増える)ことを見越して、きちんと仕上げて勝ちに来るのではないかということです。

樋野竜二氏は、JRAが降級制度廃止で能力が拮抗し、激戦の番組が増えるという主張には否定的なようです。降級制度廃止で、本気で勝ち上がりたい馬は少なくなり、頭数は増えるもののモチベーションの差が激しくなると予想しているようです。この見解は、ほかのメディアにも見られました。

頭数勝つ意欲
出走頭数は増えるが……・勝つ意欲がある馬が多い番組→荒れる
・勝つ意欲がある馬が少ない番組→本命サイド

上に例示したオープン特別の巴賞(多頭数で波乱になった)は、3走続けて6着以下だった馬が6頭いましたが、3走のうち1度も重賞に挑戦していない馬は1頭だけでした。意欲がある馬がそろったケースなのかも知れません。

勝つ意欲は優先出走権で見極められる(競馬ファン・藤沢氏)

競馬ファンの藤沢氏は、2勝クラス(旧500万下)の場合、優先出走権で勝つ意欲の強さが見分けられると指摘します。2勝クラスでは、前走3着以内馬は、連闘~中2週(表記法によっては連闘~中3週)に限り優先出走権が与えられています。

【2勝クラス】優先出走権表記法A
JRA推奨
表記法B
(競馬ブックなど)
出走(5着以内)
1週後あり連闘連闘
2週後あり中1週中2週
3週後あり中2週中3週

(注)表記方法の見分け方 … 連闘と中1週の両方の表記が見られれば、その競馬新聞は表記法Aです(馬三郎など)。競馬ブックは、表記法B(一般の人から見て分かりやすい表記法)。

  • 優先出走権を得た馬 … 除外の可能性がなく、距離等が合ったレースを目標に設定し、万全の仕上げで臨むことができる。
  • 優先出走権がない馬 … 除外の可能性を考えて、複数の条件に登録したり、仕上げを中途半端にしたりせざるを得ない。

そのため、優先出走権を持っている馬は、勝つ意欲が高いと言えます。

多頭数が得意な騎手を狙う(伊吹雅也氏)

競馬ライターの伊吹雅也氏は、降級制度廃止に伴い多頭数の番組が増えることから、多頭数を得意とする騎手や種牡馬を狙うべきだとしています。

多頭数が得意な騎手多頭数が苦手な騎手
田辺裕信
内田博幸
大野拓弥
戸崎圭太
福永祐一
池添謙一
岩田康誠
石橋脩
吉田隼人
武豊

一方、雑誌「競馬の天才!」誌上には詳細な説明がなかったため、筆者(マネードラゴン馬券塾)の説明となりますが、多頭数が苦手な騎手は、馬群をさばくのが下手な騎手という訳ではなく、戦略に長けた機種です。馬群がばらけ動きやすい少頭数のレースでは、騎手の戦略力が生きやすいからです。そのため、多頭数で軽視できるという訳ではないと考えます。

多頭数が得意な種牡馬多頭数が苦手な種牡馬
パイロ
サウスヴィグラス
ゴールドアリュール
ディープブリランテ
ブラックタイド
ステイゴールド
ハービンジャー
ルーラーシップ
ダイワメジャー
ロードカナロア

降級制度廃止 各メディアの分析

降級制度廃止に関して、各メディアの分析を抜粋します。

メディア見解
デイリー夏競馬の時期は、斤量が3キロ軽い3歳馬が有利。この傾向は、降級制度廃止後も変化はない。
スポーツナビ降級制度のメリットがなくなった4歳馬は、全般に苦戦している。
6月(最終週を除く)の4歳馬の複勝率
・1勝クラス … 19.6%(過去3年:23.3%)
・2勝クラス … 20.0%(過去3年:38.7%)
・3勝クラス … 33.3%(過去3年:49.7%)

【まとめ】降級制度廃止 夏競馬の馬券の狙い方

以上、降級制度廃止 夏競馬(および秋以降の競馬)の馬券の狙い方でした。

降級制度廃止後の競馬は、とくに上の条件で多頭数の競馬が増えます。そして、勝つ意欲が高い馬がそろった番組は、波乱になるはずです。勝つ意欲は、近走の出走レース、優先出走権の獲得、十分に休ませながら使っているか、起用騎手(乗り替わり)などから判断できます。

波乱含みと判断される場合、オッズの階層を使う、一般常識よりも多くの点数(本来適正な点数)買うなどの作戦が有効です。なお、ローカル競馬は、JRAが重視している瞬発力、坂を上るパワーなどが軽視され、単純な先行力、カーブを曲がるのが得意(大飛びでない)、一瞬の脚などが重視される設計になっています。中央競馬での成績に囚われないことが前提となります。なお、新潟、中京は、改装後はローカルのなかでも中央場所にやや近い性質を持ちます。

関連する記事:全競馬場 直線の長さと急坂ランキング

また、未勝利戦は降級制度の影響を、基本的には受けません。年間を通じ、未勝利戦の特徴に注意した予想が必要です。ただし、3歳未勝利戦は、8月に極端にレベルが低くなり、1人気が凡走する傾向が強まります。8月は、時計が速く盤石のローテで臨んだ馬が、不可解な敗退をする傾向が強いことに注意が必要です。

3歳未勝利馬の1番人気月別成績

勝率(%)複勝率(%)
1月3471
2月3566
3月3670
4月3867
5月3473
6月2961
7月2959
8月2450

関連する記事:2~3歳未勝利戦の予想法に意外なポイントがあった

当サイトのメルマガ(未勝利戦中心): メルマガ マネードラゴン馬券塾

人気のある記事

1年間勝っている競馬予想メルマガを、ランキング形式で検証してみた

【厩舎・調教師別】勝負騎手、親密馬主の完全データ

【競馬投資】複勝しかあり得ない? 儲かる本当の理由

-競馬投資の必勝法

Copyright© 2・3歳戦専門 マネードラゴン馬券塾 , 2019 All Rights Reserved Powered by STINGER.