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【儲かる?】競馬最強の法則 騎手乗り替わりデータ記事の検証

   

雑誌『競馬最強の法則』によく登場するのが、複勝率・複勝回収値などの分析による、データを背景とした必勝法記事。典型例は、騎手の乗り替わりを分析する記事です。これらの記事が、実際に儲かるのかを検証します。


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競馬最強の法則 乗り替わりデータ必勝法記事例

『競馬最強の法則』10月号(2017年)では、騎手の乗り替わりの分析記事が、多く掲載されました。そのなかで、最もユニークなのが、前走騎手と前走着順に注目した分析です。

  • よくある記事:中堅騎手から、ルメールへの乗り替わりなど、騎手名→騎手名での分析
  • 今回の記事:前走の騎手を固定し、今回の騎手は、乗り替わっていれば誰でも良いという独自の視点

通常は、池添騎手→ルメール騎手のように、陣営の勝負がかりがうかがえる馬を買います。2017年9月17日の能勢特別で、2番ロードアルバータは、2番人気1着でした(複勝180円)。

一方、競馬最強の法則が提案するのは、上の出馬表の様に、前走ルメール騎手が騎乗し、今回誰かに乗り替わっているというパターンです。今回の騎手は誰でも構いません(新人の減量騎手でも良い)。2017年9月17日の阪神8Rで、3番バティスティーニは、1番人気2着でした。1人気と言っても僅差で、複勝は150円とまずまずの配当です。

なぜルメール騎手が「捨てた」馬が狙えるのでしょうか? 競馬最強の法則は次のように分析します。

  • ルメール騎手は、馬に負担をかけずに乗るタイプなので、取りこぼしはあるし、馬に余力が残る。
  • 今回都合で乗れなかったとしても、ルメール騎手に1度は依頼が来た以上、能力が高い。
  • 競馬ファンは、ルメールが捨てた馬と捉えるので、オッズが想定より上がる。

いかがでしょうか? 競馬雑誌の中で、最も役立つ記事を載せるのが競馬最強の法則。そして、今回の様に、思わぬ視点を提供してくれるのが、競馬最強の法則の豊富なライター陣です。

競馬最強の法則 データ必勝法記事の素晴らしさ

競馬最強の法則が取り上げた、関東所属騎手「からの」乗り替わり勝負パターンです。

 前走 前1着 前2~5着 前6着以下 消し 複勝率 複回値
戸崎圭太 22.9 94
内田博幸 〇(3着) 43.7 93
田辺裕信 17.5 62
吉田隼人 52.9 95
北村宏司 55 101
大野拓弥 今走ダート 15.9 89
石橋脩 13.6 122
津村明秀 47.6 129
柴田大知 58.3 98
横山典弘 23.9 114

前走の騎手のみが問われ、今回の騎手は、乗り替われば誰でも良いことに注意してください。意匠や著作権に配慮し、単勝率、単勝回収値、備考はカットしました。

例えば、横山典弘騎手が騎乗し6着以下に終わり、今回誰かに乗り替わった馬の複勝を買い続ければ、114%と楽にプラスになります。

 前走 前1着 前2~5着 前6着以下 消し 複勝率 複回値
Mデムーロ 32.5 69
ルメール 59.7 103
福永祐一
和田竜二
岩田康誠
武豊 33.8 94
川田将雅
幸英明 69.2 145
北村友一
浜中俊

関西のデータです。空欄部分は、現在発売中の雑誌であることを考慮し、伏せました。コンビニ、書店頭でご覧になってください。

例えば、前走でMデムーロ騎手がまたがった馬は、誰に乗り替わっても、複勝回収率がかなり低く消しであることが分かります。

このような、横山典弘騎手やMデムーロ騎手の乗り替わり(=騎乗を止めた馬)傾向から、次のような推理が成り立ちます。

  • 横山典弘騎手:現在はエージェントを解雇し、自分で厩舎を回って乗り馬を探している。性格上、馬にはこだわっていそうで馬質は良いと考えられる。一方で、レースでは溜めることが多く、大敗も多い。よって、前走6着以下の馬でも、素材は良い。(筆者の分析)
  • Mデムーロ騎手:東の田辺騎手同様、馬の能力を絞り出す好騎乗が多く、次走は誰に乗り替わっても、それ以上の能力は引き出せない。また、馬の余力もない。Mデムーロ、田辺が、実力ではトップに君臨していることが分かる。(競馬最強の法則の分析)

このように、今回、競馬最強の法則記事が提示した視点は、非常に興味深く、一読の価値があると思います。

さて、筆者は競馬最強の法則を高く評価していますが、落とし穴があるのも事実。次の項目では、この記事の裏にある、データのまやかしについて触れてみます。

競馬最強の法則 データ必勝法記事の問題点

今回の、競馬最強の法則の記事を読んで、実践に移してみようと思った方も多いと思います。しかし、それはどうでしょうか? データに再現性があるかが気になります。再現性の有無は、データ集計の分母を確認すれば分かります。

  • 今年1月から8月末までの馬の成績である。

このように記されています。確かに、騎手のトレンドの動きは激しく、短期的にデータを見るメリットもあります。しかし、騎乗機会が多い騎手だけで、ざっと50人は思い浮かびますし、それを着順パターン3つに分割すると、150ものパターンになります。8か月間のデータでは、不足するのではないでしょうか?

まず、もとのデータから、複勝率40%以上、複勝回収値100%以上の項目をピックアップします。必勝法として、実際に運用してゆくには、複勝率20%程度では、初当たりを引くまでに相当の時間がかかり、余り現実味はありません。

  • 複勝率40%の馬:5連敗率は8%。よって、遅くとも6、7回目の投資で当たることが多い。それでも、5連敗はなかなか厳しい。該当のレースが1日1クラ出現しても、2週間は当たらない。
  • 複勝率20%の馬:5連敗率は33%。10連敗率は10%。よって、当たるまで十数回かかることもある。10連敗はかなり厳しい。該当のレースが1日1クラ出現しても、1か月以上当たらない。
前1着 前2~5着 全6着以下 消し 複勝率 複回値
田辺裕信
北村宏司 55 101
津村明秀 47.6 129
Mデムーロ
ルメール 59.7 103
幸英明 69.2 145

複勝率40%、複回収値100%超のパターンは、上の様になります。消しのパターンは。複勝率の概念と無関係なため残しました。

すると、北村宏司騎手など、いくつか実践に有効なパターンがあります。念のため、複勝率を記録するスパンを5年間に広げてみます。なお、ターゲットフロンティアでは、デフォルトで前走着順の縛りを入れることはできないため、今回5番人気以内としました。幸い、全員前走2~5着ですので、データは大きく狂わないはずです。

複勝回収率

  • 北村宏司 101→74
  • 津村明秀 129→93
  • ルメール 103→75
  • 幸英明 145→84

このように全ての項目で、複勝回収値の標準70%に収れんを見せています。つまり、元データは、データ採取期間を短くすることで、偶発的な穴の比重が高まっていた恐れがあり、このまま実践に使うのは厳しいと分かります。

それでも、標準の複勝回収値70%は、いずれも超えましたので、意味がないデータというわけではありません。例えば、津村明秀騎手が取りこぼした馬の次走回収率は、5年スパンで見ても93%。エージェントの森山大地の相馬眼が優れている可能性があります。

  • 一般に相馬眼の評価が高いのは、中村剛史氏(=戸崎圭太、内田博幸を担当)
  • 森山大地(=石橋脩、津村明秀、石川裕紀人を担当)の相馬眼も高い可能性がある。

上のような推理のスタート地点になります。

確かに、データの採取期間を短くし、数字を荒れさせ、必勝法を作り出す手法には問題があるかも知れません。しかし、我々が競馬最強の法則に支払うお金は1000円にも届きません。この記事に支払っているお金は、100円程度でしょう。すると、どのライターも、長時間をかけて研究した虎の子のデータをズバズバ公開するわけにはいきませんし、与えられる作業時間も短すぎます。虎の子のデータは、メルマガのような限定した場でないと、公開は難しいと思います。

今回の記事に飛びつき、そのまま実践に降ろすことは怪我のもと、ということはお伝えしたいですが、全体として、様々な気づきを与えてくれる良記事であることは、強調しておきます。面白い記事です。

関連記事:【2017秋版】競馬騎手エージェント一覧(中村・森山・井上・小原・櫻井ほか)~制度と廃止問題~

記事内の馬柱の出典:KLAN無料データべース


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