12月13日(土)の競馬(JRA主催の中央競馬)があわや中止になるところでした。土曜日のレースは通常金曜日に前日発売されていますが、12日は「システム障害により」という説明で急遽中止になっていました。
「禁止薬物関連事案」であわや競馬開催中止の裏事情
システム障害は嘘だった?
JRAの馬券発売システムは、続々と増える券種にもうまく対応しダウンすることはほとんどありません。万が一のダウンするようなことがあれば、JRAのG1の売上から考えて最大で100億円単位が飛びかねないわけで、優秀なエンジニアを多く採用しているはずです。
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今回は土曜日になって「昨日の金曜夜間発売は、情報系を含む発売システム全体の点検作業、並びに現在調査中の禁止薬物関連事案に関する確認作業のため中止したものです。」とあっさりと「システム障害」への対応を認めた形です。しかし、どうしても目につくのは金曜日の段階では全く触れられていなかった「禁止薬物関連事案に関する確認作業」という文言。普通に考えれば「禁止薬物関連事案」が本当に理由で、システム障害は単なるごまかしに過ぎなかった可能性も十分あります。
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「禁止薬物関連事案」とは?
JRAの競馬は競馬法に基づいて運営されており、万が一にも裏勢力等が介入し競馬の結果が操作されるようなことがないように、禁止薬物については厳しく定められています。通常は全レース後上位3頭に関して、禁止薬物の使用がなかったかどうか調査されることになっています。
今回発端となったのは12月7日の中山6R新馬戦(メイクデビュー戦)で吉田豊騎手を背に追い込みを決めたピンクブーケ号。直後の検査の結果失格となっていました。
1着〔タイム1分53秒6,2着との着差1½馬身〕となったピンクブーケ号は,理化学検査の結果,検体から「カフェイン」が検出されたため失格。ピンクブーケ号は,日本中央競馬会競馬施行規程第140条第4号により,平成26年12月8日から平成26年12月16日まで出走停止。
JRAはこのように発表した後小西和男厩舎の馬を検査しましたが続々とカフェインが検出されました。特にピンクブーケ号は泣く子も黙るノーザンファーム生産馬で絶好調のキャロットファーム所属ですから陣営も気が気ではなかったと思われます。お金持ちの子息を預かった幼稚園の給食に異物が混入していたようなもので、幼稚園側に当たる厩舎スタッフは大変な騒ぎになったと思います。
また何かと思惑が指摘される師走競馬だけに、勝たせるために何か仕込んだのか?と考えた関係者もいなくはなかったと思います。師走競馬は例年、苦戦している厩舎、厩務員などが帳尻を合わせてくるなどなにかと裏の動きをイメージさせる結果もなくはないのです。
金曜日の発売を休んで、夜遅くまでJRAは全頭検査を実施したようです。結果的には、小西厩舎以外からは検出されず、小西厩舎にしても関節の働きをスムーズにする通常の薬剤に、誤ってカフェインが混入されていたことがわかり、意図的なものではないということがわかり一安心でした。
JRAの競馬は賞金や出走手当等が充実していますし、不正は一度でも発覚したら競馬界追放のリスクがありますので割が合わないとされています。今回は関係者は夜遅くまで大変だったと思いますが、なぜ通常の薬剤にカフェインが混入したのかは調査結果が気になるところです。
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