
未勝利戦・新馬戦一筋7年の筆者が、新馬戦と未勝利戦の予想のコツをわかりやすくお伝えします。
筆者 競馬歴20年。未勝利・新馬専門「マネードラゴン馬券塾」は創刊8周年を迎えます。

特集(7月) ローカル競馬場での狙い方は?
JRAの資金回収モードがいよいよ本格化。ここまで未勝利戦で稼げた方も、6月からの函館競馬、宝塚記念後の本格的なローカル競馬、7月5週からの何でもありのローカル競馬では、モードが一変し、資金をすべて吐き出させる算段です。
例えば宝塚記念の日の函館2R。ダート中距離では[0210]の7ラブミーディザイアが当然のように1番人気を集めましたが、8着に惨敗。7番人気→5番人気→9番人気の大波乱となりました。
しかし、筆者発行のメルマガでは、1番人気を完全に消し、単勝1130円、ワイド4780円を的中できています。その秘密は、note公開しました(期間限定価格)。
【結論ファースト】未勝利戦、新馬戦の本質と狙い方をまとめて説明!

このページでは、まずは未勝利戦・新馬戦の本質を、短くわかりやすく説明します。そのあとで、ジャンル別に攻略法を説明してゆきます。
例えば、GⅠ予想の本質は、馬の能力ではなく、馬のコース適性やトラックバイアスです。賞金が高いため、出走馬のレベルが高く、能力には差が少ないことが多いからです。
直前が長い東京競馬場なら、外目の枠の上り(最終盤の走破タイム)が速い馬。また、どのコースでも開幕週で内が絶好なら、距離損がない内枠の逃げ・先行馬を選択するなどです。
GⅠは、馬ではなく「適性」が走ると覚えておくと便利です。
① 短距離(芝・ダート)は馬が走り、偶然性が支配する。

短距離(~1300m)の未勝利戦・新馬戦は、芝ダートを問わず純粋に「馬が走る」と覚えておくと便利です。調教師や騎手ができることは少ないということです。
次のデータは、ルメール騎手の距離別成績です。短距離では、何もできないことが分かります。
距離 | 勝率 | 単回値 |
---|---|---|
1000m~1300m | 18.4% | 55 |
1400m~1600m | 25.9% | 78 |
1700m~2000m | 27.1% | 74 |
2100m~2400m | 25.0% | 67 |
2500m~ | 32.5% | 105 |
騎手の技量を問わず、運良く好スタートからの押し切りも可能であり、中距離と異なり道中での挽回が効かない部分もあり、「偶然の要素」も強くなります。
ひとことで言えば、中距離より予想は難しいです。中距離では、騎手、厩舎、馬主が安定した予想材料となりますが、短距離では、騎手、厩舎、馬主の影響は限られます。
さらに、短距離G1がわずか2つしかないことを見ても分かるように、中長距離に比べ馬の能力が低く、実績ある馬主だから走るということも少ないです。
純粋に、生き物である馬がその日、その時にどう走るかという要素が中心に来るうえに、さらに偶然性のガチャが稼働しますので、運のギャンブルという要素も強いです。強いて言えば、先入観のないビギナー向けの要素はあります。
短距離戦の馬券データ(軸馬に狙うべき人気順)

短距離(~1300m)の未勝利戦・新馬戦の1番人気の複勝率です。荒れ方の目安になります。かんたんに言うと、2歳芝とダートは本命党向き、3歳芝は穴党向けです。
区別 | 1人気複勝率 | 攻略 |
芝 2歳新馬・未勝利戦 | 69.6% | 上位人気が強く、まずは1~4番人気に絞っての軸馬検討が効率的。本命党向き。 |
ダート 未勝利 | 68.0% | 同上。本命党向き。 |
ダート 新馬戦 | 64.4% | 上位人気が比較的強く、まずは1~6番人気に絞っての軸馬検討が効率的。 |
芝 3歳未勝利戦 | 57.1% | 強い馬が勝ち上がり、かなりの混戦になります。初心者向けではありませんが、8番人気まで軸馬検討の目安。穴党向き。 |
Q ダートは、2歳・3歳に分けなくてもよいのですか?
A はい。ダートはもともと芝よりレベルが低く、年間を通じて大きな変動はありません。ただ、7月下旬以降、真夏のダート未勝利戦は、必ず大荒れになりますので、記憶に留めてください。
Q 短距離は「馬」が走るということなら、スピード指数上位の馬を買えばいいのでは?
A はい。理屈上はそうなり、スピード指数が抜けた馬はよく好走します。しかし、そのことは多くの人が知っており、年間を通じて過剰人気になっています。そのため、的中率は確保できても、マイナス決算になることが確定的です。
Q 短距離は枠順で決まると聞きましたが?
A はい。道中で馬のポジションを変更、挽回しにくいため、枠順要素は重要です。偶然性や馬のコンディションの要素が強く、一見攻略不可能に見えますが、枠順で絞ると、突破口が開けることがあるジャンルです。
枠番 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
1枠 | 7.0% | 18.0% | 54 | 52 |
2枠 | 4.5% | 18.3% | 34 | 70 |
3枠 | 6.0% | 20.9% | 85 | 74 |
4枠 | 5.9% | 17.6% | 33 | 53 |
5枠 | 7.7% | 20.6% | 100 | 76 |
6枠 | 7.4% | 19.5% | 55 | 62 |
7枠 | 6.9% | 22.3% | 52 | 57 |
8枠 | 7.8% | 22.3% | 65 | 61 |
例えば上のダート1200新馬・未勝利戦の枠順別成績を見ると、目立った傾向はありません。強いて言えば5枠の単勝ですが、的中率が低く、93.3%も外れるとあっては、継続自体が困難です。
しかし、1番人気に絞ると、6枠は勝率50%、単勝回収値111で、十分に投資の価値が出てきます。このように、枠順は何かとかけ合わせての分析が必要です。ヒントとしては、ダートの1200の場合、5~7枠とかけあわせると反応が出やすくなります。これは砂を被りにくい、他馬との接触が緩和、外を追い上げやすいといった理由があります(8枠は距離損が効きすぎる)。
② 芝の中距離(未勝利戦)は人《生産者・厩舎・騎手》が走る

芝の中距離(1600m~)の未勝利戦は、「人が走る」と覚えておくと便利です。人とは、生産者や馬主、厩舎、騎手を指します。
なおここでは、1600m(マイル戦)も中距離に含めています。芝の中距離の未勝利戦で、生産者や馬主、厩舎、騎手が重要なのはなぜでしょうか?
これは、とりもなおさず、G1を総なめにしているノーザンF系の馬の主戦場であるからです。ノーザンF産でサンデーレーシングが所有し、上位厩舎に預け、ルメールや福永、川田が乗るという馬は、やはり、好成績です。
出馬表を見たら、まずは人(生産者・馬主、厩舎、騎手)を見てください。

馬主については、上の表を参考にしてみてください。ノーザンF系クラブである、サンデーR、シルク、キャロットは、芝の中距離の未勝利戦の基本ですので、必ず意識しておきます。
中距離戦の馬券データ(軸馬に狙うべき人気順)

芝のマイル・中距離の未勝利戦は、季節変化がはっきりした条件です。2歳は固め、ダービーの頃からは、メンバー弱化で荒れやすいと覚えておいてください。
区別 | 1人気複勝率 | 攻略 |
芝 2歳未勝利戦 | 72.9% | 上位人気が強く、まずは1~4番人気に絞っての軸馬検討が効率的。本命党向き。 |
芝 3歳未勝利戦(1~4月) | 66.2% | 上位人気が比較的強く、まずは1~6番人気に絞っての軸馬検討が効率的。 |
芝 3歳未勝利戦(5~9月) | 60.3% | 強い馬が勝ち上がり、混戦になります。初心者向けではありませんが、8番人気まで軸馬検討の目安です。穴党向き。 |
③ 芝の中距離(新馬戦)は厩舎が走る

芝の中距離(1600m~)の新馬戦は、「厩舎が走る」と覚えておくと便利です。ここでは、1600m(マイル戦)も中距離に含めています。
芝の新馬利戦で、厩舎が重要なのはなぜでしょうか?
未勝利戦であれば、ノーザンFが生産し、サンデーレーシングで所有し、ノーザンFしがらき・天栄という外厩で鍛え、上位厩舎に預け、上位騎手が乗った馬は当然のように走ります。
しかし、新馬戦は、厩舎によって考え方が異なり、また調教方針の差も出やすいジャンルです。例えば、将来性のある馬は、新馬戦では仕上げないという厩舎も多くあります。
下は、過去2年(2020~2021年)、新馬戦(芝1600m~)の複勝率が4割を上回る厩舎です。単複のいずれかで、回収率が69%を下回る厩舎を除きました。
調教師 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
(栗)中内田充 | 27.6% | 65.5% | 122 | 90 |
(栗)友道康夫 | 31.0% | 64.3% | 90 | 102 |
(美)堀宣行 | 25.0% | 64.3% | 152 | 128 |
(美)木村哲也 | 21.4% | 57.1% | 98 | 74 |
(栗)須貝尚介 | 24.2% | 54.5% | 91 | 122 |
(栗)昆貢 | 27.3% | 54.5% | 160 | 72 |
(栗)池江泰寿 | 21.9% | 50.0% | 70 | 76 |
(栗)藤岡健一 | 12.0% | 48.0% | 89 | 202 |
(栗)吉村圭司 | 7.7% | 42.3% | 110 | 107 |
(美)大竹正博 | 14.7% | 41.2% | 184 | 119 |
なお、新馬戦は荒れるというイメージが強いですが、データからは正しくありません。

馬券データ(軸馬に狙うべき人気順)

芝の新馬戦(マイル、中距離)は、芝の2歳未勝利戦同様、力差があり固めの決着が多くなります。
区別 | 1人気複勝率 | 攻略 |
芝の新馬戦(1600m~) | 67.5% | 上位人気が強く、まずは1~4番人気に絞っての軸馬検討が効率的。本命党向き。 |
④ ダートの中距離(未勝利戦)は馬と厩舎の二人三脚で、偶然性が低い。

ダートの中距離(1600m~)の未勝利戦は、「馬と厩舎の二人三脚」と覚えておくと便利です。
区別 | 1人気複勝率 | 攻略 |
ダートの未勝利戦(1600m~) | 69.6% | 上位人気が強く、まずは1~4番人気に絞っての軸馬検討が効率的。本命党向き。 |
上のデータから分かるように、ダートの中距離は、実績のある馬が非常に活躍します。競馬新聞を買ったら、まずは近走の着順を見て、走っている馬を買ってください。
ただし、着順が良くても時計が遅い、スローペースでの好走歴、逃げ・追込での好走歴、気性難など、細かな減点要素を見抜くと、回収率が上がります。
では、ダートの未勝利戦(1600m~)であっても、約3割の馬が4着以下に敗れるのはなぜでしょうか?
それは、前走で凡走した馬を覚醒させる、腕利きがいる厩舎があるからです。ダートの中距離は、砂を被り、脚元から根こそぎスタミナを奪われる、馬にとって非常につらい舞台です。
そのため、生まれながらに純粋にダートの中距離を好む馬は少なく、まずは厩舎との共同作業、次に騎手との共同作業という面が強くなります。
ダートの中距離(1600m~)の未勝利戦は、まずは近走実績のある馬(1~4人気)を買うのが合理的ですが、慣れてきたら、ダートに強い厩舎に注意してください。
下はダート(1600m以上、全クラス)の4番人気以下の成績です(過去2年)。単複のいずれかで、回収率が69%を下回る厩舎を除きました。
調教師 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
(栗)中内田充 | 15.0% | 35.0% | 176 | 92 |
(栗)西園正都 | 7.5% | 25.4% | 118 | 111 |
(美)萩原清 | 8.5% | 22.0% | 101 | 77 |
(栗)西村真幸 | 6.8% | 21.9% | 238 | 147 |
(栗)池江泰寿 | 6.6% | 21.3% | 81 | 104 |
(栗)寺島良 | 5.0% | 21.3% | 101 | 99 |
(美)萱野浩二 | 4.8% | 20.6% | 177 | 117 |
(美)藤沢和雄 | 5.7% | 20.0% | 93 | 87 |
(美)池上昌和 | 5.9% | 19.5% | 127 | 87 |
(栗)野中賢二 | 7.8% | 19.4% | 83 | 107 |
Q ダートの中距離(1600m~)の未勝利戦で、騎手は見なくてもよいですか?
A いいえ。ダート中距離は、砂をかぶったり、スタミナを奪われたり、馬にとってつらいものですので、騎手の導きも重要です。馬と厩舎を見よ!と覚えて頂くと分かりやすいのでそうしましたが、騎手もある程度影響します。リストは、⑤の最後にあります。
Q ダートの中距離(1600m~)の未勝利戦で、買い方に注意すべき日はありますか?
A はい。7月の最終週以降(目印は新潟競馬の開幕)は、ラストの未勝利戦となり実力が拮抗し、実績不問で陣営の「勝負気配」が決め手となる大荒れ競馬です。また、2歳未勝利戦の9月までは、新馬戦の延長上と捉えるのがよく、別ジャンルです。言い換えれば、ダートの未勝利戦は2歳10月から3歳7月(最終週除く)までは、比較的似た競馬がくり返されます。芝の未勝利戦が徐々に荒れてゆくのと好対照です。
なお、道悪は⑤をご覧ください。


ダートの中距離(1600m~)の未勝利戦は、偶然性が少なく、馬券を狙って獲れます。上は、1800ダートの未勝利戦です。
ダートの未勝利戦(中距離)に取り組むなら、次のnoteがおすすめです!
⑤ 道悪のダート(未勝利戦)は馬が走る

道悪のダート(未勝利戦)は「馬が走る」と覚えておくと便利です。
これは簡単な話で、ダートの道悪(稍重、重、不良)は、脚抜きが良くなり、馬にとって走りやすくなります。そのため、厩舎の特殊な仕上げや、騎手の助けがなくても走ることができます。
競馬新聞を買ったら、純粋に近走で先行して上位に届いた実績や、スピード指数をチェックしてみてください。下は、ダートの未勝利戦(全距離)の1番人気(牡馬)の成績です。
馬場状態 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
ダ・ 良 | 33.7% | 71.7% | 75 | 90 |
ダ・稍重 | 42.8% | 75.9% | 93 | 94 |
ダ・ 重 | 33.0% | 61.9% | 71 | 76 |
ダ・不良 | 34.1% | 70.3% | 77 | 89 |
1番人気複勝率が7割を超えるジャンルは少なく、稍重は極めて固いと言えます。ただ、重・不良は傾向が異なります。
- 牝馬は負荷が強まるあらゆることを嫌うのが特徴で、時計が速くなるのがきついのか、稍重以下では、数字を落としています。
- 重、不良は、馬にとって走りづらくなるため、騎手の叱咤激励が鍵になります。そのため、普段からダートに強い騎手が有利です(おおむね、体力がある若手騎手の方が有利)。
ダートに強い騎手(馬場状態の区別なし)=良馬場にも使えます
騎手 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
横山典弘 | 26.4% | 55.6% | 182 | 107 |
戸崎圭太 | 18.0% | 45.0% | 118 | 86 |
松山弘平 | 18.8% | 41.8% | 111 | 94 |
M.デム | 16.0% | 40.7% | 106 | 80 |
横山武史 | 18.0% | 38.6% | 123 | 72 |
浜中俊 | 19.0% | 38.0% | 97 | 79 |
団野大成 | 11.2% | 37.6% | 81 | 90 |
横山和生 | 12.7% | 34.9% | 121 | 113 |
池添謙一 | 11.9% | 32.7% | 102 | 93 |
鮫島克駿 | 10.1% | 32.4% | 104 | 96 |

まずは先行して追える騎手(戸崎、松山、横山武、団野)のイメージです。つぎに、中団以降から進めても、きっちりと追い上げる横山典弘、Mデムーロのイメージです。
武豊騎手は、スタートが良いものの、身長が高く筋肉をつけられません。そのため、年齢もあってダートの中距離では、やや陰りが見られます。横山典弘騎手も年齢が高いですが、武豊騎手より7cm身長が低く、筋肉量につながっている可能性があります。
① 短距離(芝・ダート)は馬が走り、偶然性が支配する。
② 芝の中距離(未勝利戦)は人《生産者・厩舎・騎手》が走る
③ 芝の中距離(新馬戦)は厩舎が走る
④ ダートの中距離(未勝利戦)は馬と厩舎の二人三脚で、偶然性が低い。
⑤ 道悪のダート(未勝利戦)は馬が走る
今のところそこまで競馬を勉強する気がないので、荒れやすい条件を教えて。→①(とくにローカル競馬場)
しっかり理解し狙って的中馬券を積み上げたい→④メルマガ塾での勉強がおすすめ
メルマガの未勝利専門 マネードラゴン投資馬券塾では、上の内容を、実際のレース予想を通じて余すところなくお伝えしています。
ページは、「未勝利戦を攻略」のあとに続きます。
そもそも新馬戦、未勝利戦とは?

新馬戦は文字通り、新しくデビューする馬が1回だけ出走できる晴れ舞台です。競馬はダービーが1年の節目。ダービーの翌週(6月)から翌年の2月まで開催されます。
新馬戦は、人間で言えば、私立幼稚園の入試のようなものです。
一方、未勝利戦は、レースで未だ勝ったことがない馬が「1勝目」を競い合うレースです。6月下旬または7月から翌年の9月上旬まで実施されます。
- 1誕生(0歳)北海道を始めとする生産牧場で、春に生まれます。
- 2訓練(1歳夏)1歳の夏~秋に、競走馬としての訓練を開始します
- 3入厩(2歳春)関東または関西の厩舎に入厩(時期は馬によって異なります)。なお、ダービーの日までに北海道を出て、本州の坂路で時計を出したノーザンF生産馬は「脱北馬」と呼ばれ、新馬戦に強いとされます。
- 42歳新馬戦開始(2歳6月)競馬の「年度末」にあたる、ダービーの翌週に開始。3歳の2月まで施行されます(2歳12月終了の案も浮上しましたが、翌年2月で決着)。
- 52歳未勝利戦開始(2歳6月下旬か7月)未勝利戦が開始されます
- 6ダービー最終切符の未勝利戦(10月)10月までに未勝利戦を勝ち上がらないと、ダービーは出走のチャンスがほとんどなくなります。
- 7未勝利「戦国競馬」へ(7月末)7月末のローカル開催の未勝利戦からは、実績ではなく陣営の勝負がモノを言う戦国競馬となります。
- 93歳未勝利戦終了(3歳9月上旬)最後の未勝利戦が施行されます
画像で確認 新馬戦の開始(番組表例) 未勝利戦の開始(番組表例)
未出走の馬は1回だけ新馬戦(メイクデビュー)に出走できます。新馬戦勝ちは関係者にとって名誉となり、ペースが緩く事故も少ないため、通常は新馬戦でデビューします。
なお、めったに例がありませんが、未出走や未勝利のまま重賞に出走し、1着または2着になった場合は、その後の未勝利戦には出走できません。
未勝利戦に勝てなかった馬は、地方への転出、引退が選択肢となります。
未勝利戦の賞金は、手当てを含むと約800万円に達することも!
未勝利戦と新馬戦の基本的な賞金は、以下のようになっています。
- 2歳新馬 700万円
- 2歳未勝利 510万円
- 3歳新馬 600万円
- 3歳未勝利 510万円
ただし、特別出走手当として45万1千円が原則一律に支払われます。また、内国産(国内産)馬や牝馬へは優遇措置があります。例えば、2歳牝馬の場合、775万1千円です(画像)。
ツイッターを開始しました。
日曜未勝利、新馬をまずざっくり検討。ダートだけで3時間かかりました😅
— 新馬・未勝利専門@マネードラゴン馬券塾 (@moneydragon_uma) February 5, 2022
小倉1Rのトランソニックはどうでしょうか? 外厩として名を上げつつあるチャンピオンヒルズで仕上げています🏇
未勝利戦、新馬戦は「荒れる」「難しい」は本当か?

未勝利戦、新馬戦は荒れるという声がありますが、本当なのでしょうか?
あるクラスが荒れるかどうかは、1番人気馬の複勝率を見れば分かります。7割を超えれば固く、6割を切ると荒れると言えます。
例えば、近年のG1はノーザンF系の育成技術の向上と、馬場管理技術の向上が相まって、固いと言われます。また、ハンデ戦も設定され、多くの馬にチャンスがあるG3は荒れやすいと言われます。
種別 | 複勝率 | 複回値 |
---|---|---|
G1 | 76.9% | 97 |
G3 | 49.0% | 67 |
このように、1番人気の複勝率に、荒れ方はしっかりと反映されています。
未勝利戦、新馬戦の数値を見てみます。
区別 | 1人気複勝率 |
芝 2歳未勝利戦(1600m~) | 72.9% |
ダート 2・3歳未勝利戦(1600m~) | 69.6% |
芝 2歳新馬・未勝利戦(~1200m) | 69.6% |
芝 2・3歳新馬戦(1600m~) | 67.5% |
このように、新馬戦、未勝利戦のかなりの部分が固い領域に収まります。この領域では、1~4番人気のなかから軸馬を探すのが、効率の良い戦略です。
区別 | 1人気複勝率 |
芝 3歳未勝利戦(1600m~、1~4月) | 66.2% |
ダート 新馬戦 | 64.4% |
上の2領域は、標準的な配当ゾーンです。芝の3歳未勝利戦は、ノーザンF系の強い馬が勝ち上がり、混戦度が増してきます。また、ダートの新馬戦は、ノーザンF系が弱く、予想が難しくなります。
1~6番人気のなかから軸馬を探すのが、効率の良い戦略です。
区別 | 1人気複勝率 |
芝 3歳未勝利戦(1600m~、5~9月) | 60.3% |
芝 3歳未勝利戦(~1200m) | 57.1% |
強い馬の大部分が勝ちぬけた、5月以降の未勝利戦(1600m~)は、波乱度が高くなります。また、マイル・中距離よりも馬自体の数が多い短距離では、1月からすでに混戦度が高くなっています。
1~6番人気のなかから軸馬を探すのが、効率の良い戦略です。なお、7月の下旬(新潟開催のスタートが合図)のダートの未勝利戦でも、1番人気の複勝率は60.2%となり、大荒れのシーズンです。
しかしながら、これらのジャンルも、G3の波乱度(1番人気の複勝率49.0%)にはとうてい及びません。やはり、先々地方に転出する馬から、のちのG1ホースまでが揃う実力差があり、全体として新馬戦、未勝利戦は固いと言えます。

未勝利戦、新馬戦は「難しい」という声もよく聞きます。
やはりこの時期は未勝利戦が多いなぁ。未出走馬も多いし、不確定要素がありすぎて難しいから午前はパスかな?
— おーはる (@oh_harusan) March 13, 2021
やはりこの時期は未勝利戦が多いなぁ。未出走馬も多いし、不確定要素がありすぎて難しいから午前はパスかな?
夏のこの時期の2歳未勝利戦はデータ揃ってないからほんっと分かんねえし3歳未勝利も9月頭で終わるからみんなガチ仕上げしてくるし、今の時期の競馬が難しいのは、そういう理由
— けんたは次未定 (@kenta_keiba) August 7, 2021
夏のこの時期の2歳未勝利戦はデータ揃ってないからほんっと分かんねえし3歳未勝利も9月頭で終わるからみんなガチ仕上げしてくるし、今の時期の競馬が難しいのは、そういう理由
新馬戦や未勝利戦には不確定要素が多く、データがそろわないという声が多いようです。しかし、データがそろえば当たるとは言えないのも、重賞予想で多くの方が感じているところではないでしょうか?
新馬や未勝利戦ならではの、不確定要素・データ不足は、1つ1つクリアすることが可能です。
- 初出走の馬が走るかどうか … 生産者と厩舎の要素でクリアできます。とくにノーザンFで生産し、傘下のクラブ(サンデーレーシング)などに入れ、有力厩舎に預けた場合、高確率で結果を出します。ただし、新馬戦に勝負をかけない厩舎に注意が必要です。
- 凡走した馬が変わり身を見せるかどうか … ダートの場合、厩舎の技量が大きくなります。ダートに強い厩舎は、職人的な厩務員を抱えています。
- 初ダートの馬が走るかどうか … 実は、初ダートの馬が走るかどうかは、それほど難しい問題ではありません。メルマガ(マネードラゴン馬券塾)でも、下のように的中できています。
逆に言えば、よく分からないから競馬新聞通りに買う、という行動も多く見られ、ブランド馬や前走の見かけの着順が良いだけの馬が、票を吸ってくれることもあります。
攻略については、これから分かりやすく説明してゆきます。
① 短距離(芝・ダート)は馬が走り、偶然性が支配する。
② 芝の中距離(未勝利戦)は人《生産者・厩舎・騎手》が走る
③ 芝の中距離(新馬戦)は厩舎が走る
④ ダートの中距離(未勝利戦)は馬と厩舎の二人三脚で、偶然性が低い。
⑤ 道悪のダート(未勝利戦)は馬が走る
馬 | 生産者 | 厩舎 | 騎手 | 偶然性 | |
短距離(芝・ダート) | 〇時計 | 大 | |||
芝の中距離(未勝利戦) | 〇 | 〇 | 〇 | 中 | |
芝の中距離(新馬戦) | 〇 | ◎ | 〇 | 中 | |
ダートの中距離(未勝利戦) | 〇時計・走り | ◎ | 〇 | 小 | |
道悪のダート(未勝利戦) | 〇時計 | 小 | |||
《参考》芝GⅠ | 〇適性 | 〇 | 〇 | 中 |
- 芝の短距離では、時計はモノを言うが、過剰人気となり回収率が伸びない。
- 芝の中距離では、馬の変身が大きく、時計や走りにとらわれない方が良い。
- 狙って馬券を獲りやすいのは、ダートの中距離。
短距離(芝・ダート)は馬が走り、偶然性が支配する。

短距離は、純粋に距離が短く、ルメール騎手の成績が余り良くないように、騎手ができることは限られます。
また、馬が緩急をつけて走ることもなく、厩舎が教え込めることも限られています。よって、新馬戦では調教を重視し、未勝利戦では過去の着順や時計実績を見るのがお勧めです。
短距離戦の馬券データ(軸馬に狙うべき人気順)
区別 | 1人気複勝率 | 攻略 |
芝 2歳新馬・未勝利戦 | 69.6% | 上位人気が強く、まずは1~4番人気に絞っての軸馬検討が効率的。 |
ダート 未勝利 | 68.0% | 同上 |
ダート 新馬戦 | 64.4% | 上位人気が比較的強く、まずは1~6番人気に絞っての軸馬検討が効率的。 |
芝 3歳未勝利戦 | 57.1% | 強い馬が勝ち上がり、かなりの混戦になります。初心者向けではありませんが、8番人気まで軸馬検討の目安です。 |
芝は2歳戦と3歳戦でかなり様子が異なります。
2歳戦では1番人気の複勝率が約7割ありますので、本命サイドの狙いが有効です。一方年明けの3歳戦は、1番人気複勝率が12ポイントも下がります。1から8番人気を丹念に検討することが必要です。
スタートと枠順
中距離戦と異なるのは、騎手のスタートの巧拙の影響が大きいことです。そのため、出遅れ率が高い騎手は、挽回可能な外枠を引く必要があります。
枠番 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
1枠 | 8.4% | 26.0% | 83 | 84 |
2枠 | 6.7% | 24.3% | 55 | 71 |
3枠 | 5.1% | 18.6% | 43 | 65 |
4枠 | 6.8% | 17.3% | 56 | 62 |
5枠 | 6.8% | 20.1% | 97 | 60 |
6枠 | 7.0% | 18.8% | 80 | 80 |
7枠 | 9.1% | 25.0% | 79 | 87 |
8枠 | 5.4% | 16.4% | 51 | 53 |
上は芝の1200m戦(新馬・未勝利戦)の枠順別成績です。芝のレースでは、スタートやダッシュが良い馬が1枠に入ると、内枠のメリットを生かせます。
ただし、2~4枠はもまれるデメリットがあります。1頭または数頭でしか走ったことのない若い馬にとって、馬群は大きなストレスになります。
枠番 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
1枠 | 6.7% | 18.7% | 54 | 60 |
2枠 | 4.3% | 18.9% | 36 | 75 |
3枠 | 6.0% | 21.0% | 74 | 79 |
4枠 | 5.9% | 18.2% | 28 | 50 |
5枠 | 8.0% | 20.3% | 109 | 85 |
6枠 | 7.2% | 19.8% | 54 | 65 |
7枠 | 7.3% | 21.3% | 56 | 49 |
8枠 | 7.9% | 21.5% | 68 | 59 |
上はダートの1200m戦(新馬・未勝利戦)の枠順別成績です。ダートでは、内枠は砂をかぶりもまれるデメリットも大きいです。特に芝スタートのコースでは外枠が有利です。
全体としては、5枠がもまれず、距離損も少ない好バランスとなります。
好走の再現度と初ダート
短距離の未勝利戦の特徴として、1度だけ好走した馬の凡走が目立つことです。また、新馬戦のゆるいペースで好走した馬が、人気を裏切ることもよくあります。こういった馬を切り、複数回好走した馬をピックアップすることで、馬券成績が上がります。
確かに、複数回好走した馬は、人気なりますので馬券の回収率的にはシビアな面もあります。しかし、初心者が競馬を理解するにはうってつけの練習になりますし、上に挙げた凡走するタイプの馬が人気を吸っている時を狙うという手もあります。
中上級者は、初ダートの未勝利馬の扱いがカギになります。様子見から、オッズが甘くなることが多く、ぜひ見極めたい点です。牡馬や、レース間隔を空けてしっかりと準備して臨む馬を狙います。
慣れてくると、短距離の未勝利戦では、①複数回の実績があり再現可能な馬、②新馬戦実績など票を集め凡走率が高い馬、③初ダートの馬(芝のレース)のように、勢力図が見えて来ます。
②が人気を吸い取る構図ができているときに、①や③を狙うのがおすすめです。
芝の中距離(未勝利戦)は人《生産者・厩舎・騎手》が走る

芝の未勝利戦(マイル〜中距離)は、同距離の頂点にあるG1を見てもわかるように、ノーザンF系の独壇場です。
基本的なことではありますが、未勝利戦は山の裾野にあたりますので、頂上と同じ現象が起きると捉えることは、重要です。
芝のG1馬は、人が作ります。
- ノーザンFや社台ファームの創始者「吉田家」 ……ひと握りの土質、牧草の栄養価からこだわり抜く人たちです。
- ノーザンFなどの働き手 ……給与も高く、選ばれたスタッフたちです。
- 馬主 ……金食い虫の競走馬に投資できる、選りすぐりの事業家たちですが、現在は、ノーザンF系クラブがその中心です。
- 外厩(ノーザンFしがらきなど) ……給与も高く、腕利きのスタッフたちです。
- 厩舎 ……外厩からバトンタッチし、馬をさらに仕上げる日本有数のスタッフです。
- 騎手 …..ノーザンFはたたき台なしのワンチャンスに賭けます。ミスなく馬の力を引き出す人たちです。
このような人たちのバトンリレーが、名馬を生んできました。芝の未勝利戦(マイル〜中距離)も同じ視点で見ると、的中が近づきます。
強い馬は東京・阪神・京都の中距離に降ろす

1度馬券を離れて、過去10年のダービー馬、JC馬が、デビューした競馬場を見てみます。
ダービー馬 | デビュー | JC馬 | デビュー | |
2021 | シャフリヤール | 京都1800芝(10月) | コントレイル | 阪神1800芝 |
2020 | コントレイル | 阪神1800芝(9月) | アーモンドアイ | 新潟1400芝(内) |
2019 | ロジャーバローズ | 新潟2000芝(8月) | スワーヴリチャード | 阪神2000芝 |
2018 | ワグネリアン | 中京2000芝(7月) | アーモンドアイ | 新潟1400芝(内) |
2017 | レイデオロ | 東京2000芝(10月) | シュヴァルグラン | 阪神2000芝 |
2016 | マカヒキ | 京都1800芝(10月) | キタサンブラック | 東京1800芝 |
2015 | ドゥラメンテ | 東京1800芝(10月) | ショウナンパンドラ | 阪神1800芝 |
2014 | ワンアンドオンリー | 小倉1800芝(8月) | エピファネイア | 京都1800芝 |
2013 | キズナ | 京都1800芝(10月) | ジェンティルドンナ | 京都1600芝 |
2012 | ディープブリランテ | 阪神1800芝(10月) | ジェンティルドンナ | 京都1600芝 |
2011 | オルフェーヴル | 新潟1600芝(8月) | ブエナビスタ | 京都1800芝 |
強い馬は、東京・阪神・京都のマイルから中距離でデビューしていることが分かります。逆に言えば、東京・阪神・京都のマイルから中距離の未勝利戦では、とくにノーザンF系の「人」に注目が必要です。
ただし、近年は中山、新潟、中京、札幌などでも、ノーザンF系はきっちり走らせてきます。
上の表で、アーモンドアイだけが、短距離デビューしているのが気になる方もいるかも知れません。しかし、アーモンドアイは国枝厩舎。新馬勝ちをそこまで狙わない厩舎です。このことは、当ページが訴えている「芝の中距離(新馬戦)は厩舎が走る」につながってゆきます。
なお、アーモンドアイは、2走目の東京のマイル戦で勝ち上がっています。
まず騎手を見る

芝の中距離(未勝利戦)は人が走ると言っても、まず誰から見てゆけば良いのでしょうか?
生産者、馬主、外厩、厩舎、騎手は、いずれも芝の中距離(未勝利戦)での勝利には、欠かせないパズルのピースです。しかし、予想ではまず騎手から入るとよいです。
厩舎や生産者に比べ、情報が豊富で、顔を覚えている人も多いはずですので、予想効率がよくなります。また、ルメールに合わせてレースに出す、馬主や厩舎もあるように、レースを覚えていない未勝利馬を勝たせるためには、騎手の技術は極めて重要です。
騎手 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
ルメール | 28.6% | 61.5% | 70 | 81 |
川田将雅 | 32.6% | 61.0% | 90 | 83 |
福永祐一 | 21.7% | 52.4% | 99 | 84 |
横山典弘 | 10.4% | 41.7% | 84 | 99 |
池添謙一 | 13.0% | 40.9% | 88 | 104 |
武豊 | 14.6% | 40.8% | 65 | 75 |
戸崎圭太 | 16.1% | 39.0% | 189 | 117 |
松山弘平 | 14.8% | 38.5% | 121 | 85 |
浜中俊 | 10.0% | 36.7% | 42 | 76 |
横山武史 | 12.3% | 35.0% | 82 | 82 |
上は、芝の未勝利戦(1600m以上)の複勝率ランキングです。おなじみの騎手が続きますが、横山典弘、池添謙一、浜中俊騎手は、年間リーディングよりかなり上にランクインしています。技術力が高い証拠です。
一方短距離は、比較的レースが簡単なため、馬が走ると考えるとよいです。芝の未勝利戦(1200m以下)の複勝率ランキングを見ると、横山典弘、池添謙一、浜中俊騎手は、大きく順位を落とし、騎乗馬の質が良いと言われる岩田望来騎手が上位に顔を出します。
マイルや中距離でも、ダートなら前へ行って粘ってバテ合いが基本ですので、主に馬が走ります。
芝の中距離は、緩急やコーナーワーク、仕掛けどころ、馬群の処理など、騎手の仕事が相当多くなります。若駒は、まっすぐ走るのすら、苦労します。このため人、特に騎手が走っていると考えると、馬券は当たるようになります。
2歳は固く、徐々に荒れるようになる
区別 | 1人気複勝率 | 攻略 |
芝 2歳未勝利戦 | 72.9% | 上位人気が強く、まずは1~4番人気に絞っての軸馬検討が効率的。 |
芝 3歳未勝利戦(1~4月) | 66.2% | 上位人気が比較的強く、まずは1~6番人気に絞っての軸馬検討が効率的。 |
芝 3歳未勝利戦(5~9月) | 60.3% | 強い馬が勝ち上がり、混戦になります。初心者向けではありませんが、8番人気まで軸馬検討の目安です。 |
芝の未勝利戦(1600m~)は、ノーザンF勢がその中心です。そのため、ノーザンF勢が勝ち上がるにしたがって、徐々に混戦となります。
とくに3歳5月以降は、軸馬の決定が難しくなりますので、初心者の方は、短距離やダート戦に投資先を移すのが無難です。
このほか、未勝利戦については、メルマガのマネードラゴン馬券塾でも伝達しています。
芝の中距離(新馬戦)は厩舎が走る

芝の中距離(新馬戦)は、あのアーモンドアイが敗れているように、厩舎の方針を見ることが重要です。
ノーザンFは、出走レースを絞って勝ち切る方針ですので、本来は新馬戦でも勝たせる力を持っています。
しかし、ベテラン厩舎を中心に、新馬では無理をさせず、長い目で成長させたいという方針が根強いのも事実で、ノーザンFとしても、そこは厩舎の考え方を尊重しています。
下は、過去2年(2020~2021年)、新馬戦(芝1600m~)の複勝率が4割を上回る厩舎です。単複のいずれかで、回収率が69%を下回る厩舎を除きました。
調教師 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
(栗)中内田充 | 27.6% | 65.5% | 122 | 90 |
(栗)友道康夫 | 31.0% | 64.3% | 90 | 102 |
(美)堀宣行 | 25.0% | 64.3% | 152 | 128 |
(美)木村哲也 | 21.4% | 57.1% | 98 | 74 |
(栗)須貝尚介 | 24.2% | 54.5% | 91 | 122 |
(栗)昆貢 | 27.3% | 54.5% | 160 | 72 |
(栗)池江泰寿 | 21.9% | 50.0% | 70 | 76 |
(栗)藤岡健一 | 12.0% | 48.0% | 89 | 202 |
(栗)吉村圭司 | 7.7% | 42.3% | 110 | 107 |
(美)大竹正博 | 14.7% | 41.2% | 184 | 119 |
複勝率トップの中内田厩舎は、2021年までに勝利したG1は、すべて2歳戦です。新馬戦を含め、早い仕上げで勝負をかけていることが分かります。
また、藤岡健一厩舎は、2022年2月6日の小倉5R(新馬戦)で、14番人気のファンジオを勝たせています。厩舎に注目しなければ、ピックアップが難しい馬でした。
2021年7月現在、2歳新馬戦で史上3位の高配当となった福島5R(芝1800m)を勝った武井亮厩舎は、上のベスト10には載りませんが、過去2年の新馬戦(1600m~)複勝率は、37.5%あります。
区別 | 1人気複勝率 | 攻略 |
芝の新馬戦(1600m~) | 67.5% | 上位人気が強く、まずは1~4番人気に絞っての軸馬検討が効率的。 |
芝の未勝利戦(1600m~)では、1番人気の複勝率が7割近くとなります。この場合、1~4人気のなかから軸を選ぶのが、おすすめです。
上に挙げた好配当例は、いずれもローカルの競馬場です。中央場所(東京・阪神・中山・京都)や、改装後準中央の色彩を持つ新潟、中京では、まずは上位人気から検討してみてください。
ダートの中距離(未勝利戦)は馬と厩舎の二人三脚で、偶然性が低い。

ダートの未勝利戦は、上位人気が強く、しかも着順や時計の実績がよく反映します。騎手の介在度も限られ、初心者の方には特におすすめです。
競馬を初めて買う方は、重賞から入ることが多いはずです。近走の着順が良く、重い印が並んだ馬が凡走し、競馬の難しさや不可解さを感じることが多いと思います。
しかし、ダートの未勝利戦は、距離を問わず、実績が生きる競馬となります。まずは、ダートの中距離(未勝利戦)は馬が走ると覚えてください。
下は、ダートの中距離戦(マイルも含む)の1番人気の実績です。
区別 | 1人気複勝率 | 攻略 |
ダートの未勝利戦(1600m~) | 69.6% | 上位人気が強く、まずは1~4番人気に絞っての軸馬検討が効率的。 |
1番人気の複勝率が7割前後に達する場合、1~4人気から軸馬を出すことを基本方針とすると、年間の成績は高まります。
ダート未勝利戦(1600m~)のなかでは、2歳9月までと、3歳の7月下旬以降(新潟開催の開始が合図)では予想が難しくなりますが、その他の時期は安定した競馬となります。
- 1勝クラス以上のように、差しを覚えた馬が少ない。先行が基本のため、不確定要素の大きな展開予想をカットできる。
- 芝と比べ、天候以外での馬場状態の変化が少ない。天候も「稍重以下はスピード競馬」と覚えればよい、とても単純なもの。
- 騎手の影響が少ない(ただし、変わり身を導くのは、騎手の力もあります)。
(予想手順①)まずは、1番人気に目をつけ、死角がないか確認。
2歳10月~3歳7月中旬のダートの未勝利戦(全距離)は、1番人気の複勝率が非常に高くなります。ノーザンF系の活躍や、馬場管理技術の向上で安定してきた、G1に近いイメージです。

しかし、1番人気すべてが勝つわけではありません。飛ぶ1番人気を見極めるには、どうしたら良いのでしょうか?
競馬初心者の場合、まず参考にすべきが、競馬新聞本紙予想家による自信度表示です。
例えば、「馬サブロー」(関東のみ発売、ほかはコンビニプリントで対応)は、本紙予想者のコメントに、自信度ABCを付しています。1番人気を◎とし、自信度評価がB場合は、連軸程度または不安もありのメッセージとなりますし、Cなら義務として予想したが自分なら見送るのメッセージです。
なお、各競馬新聞の「看板予想家」「攻めの看板予想家(人気馬にリスクがあるときだけ穴に◎)」動向も参考になります。この3者の◎が一致した場合、単勝が狙える1番人気馬です。
1人気 | 本紙の印 自信度 | 看板予想家 長谷川(元ダービーニュース) | 攻めの看板予想家 妹尾 | 着順 |
2022.1.9 中山1R 6ルプランドル | ▲ | 〇 | ▲ | 2着 |
2022.1.9 中山2R 11パワーブローキング | ◎ B | ◎ | ◎ | 1着(単240円) |
2022.1.9 中山3R 7モネ | ◎ B | × | × | 3着 |
2022.2.5 東京1R 6ヴィブラフォン | ◎ B | ▲ | ☆ | 1着(単240円) |
2022.2.5 東京2R 3ニシノコニャック | ◎ B | ◎ | ◎ | 7着 |
2022.2.5 東京3R 1オクトニオン | 〇 | ◎ | 〇 | 2着 |
2022.2.6 東京1R 13メテオフリューゲル | ◎ A | × | × | 1着(単350円) |
2022.2.6 東京2R 2ブレットフライ | ▲ | ▲ | 〇 | 4着 |
もし、本紙自信度Aの◎、3名が一致した◎の単勝を1000円ずつ買うと、3000円が5900円になった計算です。
なお、この方法が毎週当たる、1年間続ければプラス決算になるという訳ではなく、総合的に見ることが必要です。
Q ずっと1番人気を買うべきですか?
A いいえ。慣れてきたら、1~4人気のなかで選ぶようにします。1人気の取捨(Yes-No形式)、4頭からの選択(4択)と進むのがスムーズです。くり返しになりますが、1人気の複勝率が7割近いジャンルでは、1~4人気から軸を選ぶのが、圧倒的にハイコスパです。まずは4頭に集中してみてください。
Q 初心者の場合、短距離と中距離のどちらがおすすめですか?
A はい。短距離の方が当てやすくなります。コツは短距離で「2回」好走した馬の単勝を買うことです。好スタートや枠順等の関係で、1回だけ好走する「1発屋」は結構多くいます。一方マイルや中距離は、変わり身を見せる馬が多く、少し厄介です(勝ち切ることもあります)。複勝馬券を買いながら、レースやVTRを見て、鍛えてゆくのがおすすめです。
(予想手順②)軸候補の「時計の再現性」を検討する

軸候補が定まったら、その馬が、実績の時計を、今回再現できるか確認します。
再現性のチェック項目
- 距離の大きな変化がないこと
- 馬場状態(良⇔稍重・重・不良)の変化がないこと
- 好時計(着順上位)が、逃げ・追込で記録したものでないこと
- 間隔の詰め過ぎ、連戦続きでないこと(オープンに比べ時計は遅いのですが、未勝利馬なりに力を出していますので、連戦は消耗し、凡走する事例が多いです)。
- 気性に問題がないこと(かかる、馬込み、砂を被るのを嫌がるそぶりに注意)
- 脚の使い方に問題がないこと(とくにスタートの上手さ、ダッシュ力、4コーナー、直線の走り)

2022年1月9日の小倉1R(ダート1700m)です。前走好走の2番をチェックしてみます。
- 距離の変化がないこと 〇1800m→1700m
- 馬場状態の変化がないこと 〇良→良
- 好時計(着順上位)が、逃げ・追込で記録したものでないこと 〇前走先行、VTRを見ると問題なし
- 間隔の詰め過ぎ、連戦続きでないこと 〇中2週も外厩でリフレッシュ
- 気性に問題がないこと 〇VTRを見ると問題なし
- 脚の使い方に問題がないこと 〇VTRを見ると問題なし

前走は、スタートは普通でしたが、ダッシュが効き先行。馬群にも入れています。前半での脚の使い方や、気性に問題がないと言えます。

直線では、エンジン点火がやや遅いものの、十分な脚。後半での脚の使い方にも、大きな問題がないと言えます。
エンジンの点火が悪いという点はマイナス要素でしたが、まだ3戦目で、外厩で休ませ、馬具を変えた点を評価し、軸馬に推奨しました。
□□□ うま部長のマネードラゴン投資馬券塾メルマガ □□□
小倉1R
◎は、1度外厩に下げて、丁寧な使い方。
とにかくエンジンの点火が悪く、スタート後や3~4コーナーで鈍い。
しかし、速度が出始めると長く脚を使え、コーナーも上手いので、小倉も問題ない。
外厩での再調教とチーク効果が期待できる。
2022年01月29日 小倉 1R 09時50分 3歳未勝利
◎:2枠 2番 バハルダール
(レース結果・払戻金を表示、的中無料公開中をクリックします)
このように、実績を残した馬が、無理なレース間隔を避け同条件に臨んできた場合、馬の脚質や気性、走りに大きな問題がなければ、再度好走できるのが、ダートの未勝利戦(1600m~)の特徴です。
前走のVTRから1番人気を消した例


2020年4月5日の中山3Rです。
13番のトリトンは、なかなかダッシュがつかず、騎手が追い続けてようやく先団に追いつきます。外目の7枠でなかったら、中団で動けなくなっていた可能性もあります。

4コーナー手前でムチが入り、以降騎手は追い続け、ゴール前、バテた馬をかわす形で2着。走りの面(脚の使い方)に問題があることが分かりました。
トリトンは、このレースまでに5戦を消化。上に挙げたバハルダールと異なり、大幅な改善は期待できないとの判断でした。

2020年5月3日の福島3Rです。トリトンが6戦目として出走してきましたが、ダッシュの悪さの挽回が難しい内目の枠、さらに追い上げが難しい直線が短いコースです。
単勝1.7倍で断然1番人気のトリトンが飛び、単勝128倍のヴィルトゥオーゾが2着に入り、大波乱となりました。

ダートの未勝利戦で、人気で飛びやすい馬の見極め方は、ノートにまとめましたので、興味がある方はぜひご覧ください。
なお、VTRでの走りの見方は、下のnoteに記録してあります。
チェックが面倒な方は、メルマガの未勝利専門 マネードラゴン投資馬券塾で、前夜または当日の朝にお伝えしています。
(予想手順③)券種を決める

軸が決まれば、あとは券種の決定です。
初心者の方は、まずは複勝、単勝がおすすめです。実際の検証結果でも、馬連やワイドなどと比べ、年間単位での回収率につながりやすいことが分かっています。
さらに、初心者のあいだは、ヒモ馬選定にリソースを割かず、軸馬に専念した方が成長が速いです。なお、レース傾向から、短距離では単勝、マイル以上では複勝をとくにおすすめします。
なお、競馬に費やす時間にもよりますが、5年10年たち、中上級者となると、複勝、単勝のほか、ワイドも購入してよい馬券に入ってきます。
メルマガ(マネードラゴン馬券塾)でも、おもに単勝、複勝、ワイドの買い目を配信しています。
初心者を脱したらどこへ行くのか?

ダートの未勝利戦(1600~)では、複勝、単勝の勝負を重ねながら、徹底的に過去VTRの見方を覚えてゆきます。
この訓練が進むと、的中率が高まるものの、回収率がなかなか100を超えてこないという形になります。
この段階にたどり着いたら、「凡走からの激走」「初ダートでの激走」つまり、変わり身を見抜く技術を身につけます。変わり身を演出するのは、厩舎と騎手です。
下はダート(1600m以上、全クラス)の4番人気以下の成績です(過去2年)。単複のいずれかで、回収率が69%を下回る厩舎を除きました。
調教師 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
(栗)中内田充 | 15.0% | 35.0% | 176 | 92 |
(栗)西園正都 | 7.5% | 25.4% | 118 | 111 |
(美)萩原清 | 8.5% | 22.0% | 101 | 77 |
(栗)西村真幸 | 6.8% | 21.9% | 238 | 147 |
(栗)池江泰寿 | 6.6% | 21.3% | 81 | 104 |
(栗)寺島良 | 5.0% | 21.3% | 101 | 99 |
(美)萱野浩二 | 4.8% | 20.6% | 177 | 117 |
(美)藤沢和雄 | 5.7% | 20.0% | 93 | 87 |
(美)池上昌和 | 5.9% | 19.5% | 127 | 87 |
下はダート(1600m以上、全クラス)の4番人気以下の成績です(過去2年)。この条件での出走歴が24(月1回)を下回る騎手と、単複のいずれかで、回収率が69%を下回る騎手を除きました。
騎手 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
ルメール | 8.7% | 28.3% | 70 | 75 |
藤岡佑介 | 8.0% | 24.5% | 138 | 123 |
浜中俊 | 6.8% | 21.8% | 112 | 92 |
横山典弘 | 7.4% | 21.3% | 165 | 85 |
M.デム | 7.0% | 20.9% | 95 | 79 |
団野大成 | 4.8% | 20.0% | 91 | 85 |
池添謙一 | 5.3% | 19.8% | 77 | 84 |
和田竜二 | 4.0% | 19.6% | 75 | 89 |
横山和生 | 6.2% | 19.6% | 96 | 90 |
岩田望来 | 8.1% | 19.4% | 118 | 66 |
例えば、メルマガでも、上のランクよりは少し下になりますが、単勝回収値103円、複勝回収値88円の成績を残している富田暁騎手を狙い、単勝520円を的中しています。(レース結果・払戻金を表示、的中無料公開中をクリックします)
少し上に示したバハルダールの単勝は160円でした。馬のを見るのに慣れてきたら、うまや(厩舎)あるいは騎手を見るようにすると、配当額がアップし、プラス決算が見えてきます。
競馬初心者にJRAが用意した罠「回収モード」


パチンコでは、新装開店のキャンペーンでお金を稼いだ初心者は、通常モードに戻ると、稼ぎを吐き出し、お店に回収されてしまいます。これと似たことは、未勝利戦でも起きてきます。
例えば、10月に未勝利戦の予想を始めた初心者の方がいるとします。10~12月までは、着順や専門紙の印を参考にした予想で、かなり健闘できます。
しかし、1月になると、マイル以上の芝の未勝利戦が徐々に当たりづらくなります。ノーザンF産の強い馬の勝ち上がりの影響です。さらに7月下旬になると、芝、ダートとも(同じやり方では)全く当たらなくなります。
このように、JRAは、似たカテゴリーでも全く別の「設定」を仕掛けてきますので、1年を見通すことが非常に大切です。
真夏の未勝利戦
真夏の未勝利戦(新潟開催スタートが合図)は、各馬の生き残りをかけた「戦国競馬」をですので、当然のように大荒れがあります。真夏の未勝利戦では、次の6つのタイプがぶつかり合います。
- ローカルを連戦してきた馬。
- 中央場所(東京、阪神、中山、京都)からの参戦馬。
- 近走の着順が良い、連戦の馬。
- 休養を挟んだ馬
- 芝、ダート、距離など条件を変更して参戦の馬。
- 出走回数が少ない馬。
この5つの路線の比較がポイントです。勝率や複勝率のデータから、おおむね8人気までのなかから、軸馬を1頭選びます。
下のケースでは、「出走回数が少ない馬」という観点に注意を払い、単勝870円を4000円分的中しています。(レース結果・払戻金を表示、的中無料公開中をクリックします)
このページでは、初心者向けの的中例として、バハルダールの単勝160円、中級者向けとしてトランソニックの単勝520円、やや上級者向けとしてビオグラフィアの単勝870円を紹介しました。
いきなり870円の馬券を狙っても、長い目で未勝利戦は上手くなりません。このページのご案内に従って、基本を押さえたうえで、徐々に難度を上げてゆくのが、長く続けるコツです。
くわしい点は、メルマガで説明しています。
未勝利戦の予想や攻略 よくある質問
以下、過去にメルマガ読者から頂いたご質問にお答えします。
Q 未勝利戦で2、3着続きの馬は買うのを避けた方がいいですか?

一般に2、3着続きの馬は、勝ち切れないので避けるように言われますが、ダートの未勝利戦(2歳10月~3歳7月中旬)ではその限りではありません。

未勝利で2、3着続きの馬は、決め手や位置取りの面で問題があります。しかし、2歳10月~3歳7月中旬のダート戦の未勝利戦では、3着→2着→1着のようなイメージで、力をつけつつ勝ち上がる馬もよくいます。
- 芝の未勝利戦 … 天才が強い世界
- ダートの未勝利戦 … 努力型が活躍できる場所
以上から、ダートの未勝利戦(2歳10月~3歳7月中旬)に限っては、善戦型も単勝候補や軸馬に活用できます。ただし、時計レベルや脚の使い方の見極めは重要です。
Q わざと未勝利を勝ち上がらず、賞金を稼ぐという馬はいますか?

未勝利戦は賞金が低いうえ、チャンスがあるうちに勝ち上がらなければ、強制的に相手が強い1勝クラスに組み入れられることになります(または地方へ移籍)。そのため、わざと勝ち上がらないということは、ありません。
関連 中央競馬|未勝利戦で敗れた馬のその後(引退・地方転出・出戻り・乗馬など)をわかりやすく説明
2~1勝クラスには着賞金稼ぎのために、着を狙う馬も多くいると言われます。賞金がある程度高く、レースの選択肢も豊富だからです。
一方、勝ち上がらなければジ・エンドとなる未勝利戦には、ヤラずの馬はいないと考えてよいです。ただし、レースを調教代わりにしてエサ代を稼ぎつつ、数戦目くらいで勝とうという戦略は、よくあります。
Q 未勝利戦のレース映像は見なくても大丈夫ですか?
A いいえ、レース映像を見ることで差がつきます。未勝利戦のレース映像は2015年春から、JRAのホームページで公開されるようになりました。ところが、午前中のレースは、短時間で予想するファンも多く盲点が生まれます。競馬新聞記者も、重賞や特別戦に比べればリサーチの密度が薄くなりますので、そこに稼げるポイントが生じてきます。
例えば、メルマガでは、2019年3月30日(大阪杯の週)に、以下のような予想を出しています。
中山4R ◎5ネオブレイブ
◎と10が抜けているメンバー。10は立て直し後の安定感が素晴らしいが、決め手の弱さは否めず、前走は鞍上もそれを自覚しての逃げで敗北。今回10は人気になり、互角ならばマークする立場の◎が有利で、前走は距離変更で好走した点もプラス評価。(メルマガ・マネードラゴン馬券塾より抜粋)


過去VTRの見方は、下のページで紹介しています。
Q 未勝利戦の牡馬と牝馬が一緒に走るレースでは、牡馬が強いですか?
クラス | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 単回値 |
未勝利(牡・セン馬) | 7.6% | 15.0% | 22.3% | 74 | 74 |
未勝利(牝馬のみ) | 5.7% | 11.7% | 17.7% | 67 | 67 |
A 未勝利戦では、全体、馬場状態別、コース、生産者など、どの切り口で切り取っても、牡馬が圧倒的に有利です。例えば、短距離・平坦の芝の良馬場のように、牝馬が活躍しそうな条件を見ても、牡馬が有利です。これは、競馬が体力を競うものであるため、馬格がある牡馬が有利ということです。
ただし、7~8月は「夏の牝馬」の格言通り、牝馬の数値がやや盛り返します。
ページは以上です。読者の方の未勝利戦予想に、少しでも貢献できれば幸いです。
コメント
いつも参考にさせていただいており、ありがとうございます。
お願いがあります。
生産者別連帯生産者順位を知りたいのですが、
そのようなデータはないものでしょうか。
TARGETは使用しているのですが、
やり方が?です。
どうぞよろしくお願い致します。
ご覧いただき、ありがとうございます。
「生産者別連対率順位」のことでしょうか?
それなら、例えば芝の新馬戦に絞って検索し、「全項目」から生産者を選ぶと、去年だと1位がノースヒルズ(44%)、2位がノーザンF(37%)のように出ますが、それでしょうか?
(最少レース機会数10)