
未勝利戦・新馬戦一筋8年の筆者が、新馬戦と未勝利戦の予想のコツをわかりやすくお伝えします。
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筆者 競馬歴20年。未勝利・新馬専門「マネードラゴン馬券塾」は創刊8周年を迎えます。
結論ファースト


未勝利戦、新馬戦の魅力は、予想がシンプルであること。そして馬の成長を加味する「育てゲー」感覚があることです。未勝利戦の予想に強い人は、頭が柔らかいのが特徴。育てゲー感覚で、上積みを足し算できるかどうかが、的中の分かれ目です。
オープンや重賞は、全馬の馬柱がぎっしり埋まり、6~7走以上前にヒントがあることも多く、気が抜けません。出走馬が多く、能力が拮抗するほど、AIが能力を発揮します。
一方未勝利戦は、前走と言っても平均3走程度。基本的に、前走のVTRをじっくり見ればよく、かつてゲームセンターにあった、コインの競馬ゲームのようなシンプルさがあります。
短距離(芝・ダート)は、スタートダッシュがカギ。偶然性が高く馬券ロジックは組みにくい。

短距離(~1300m)の未勝利戦・新馬戦は、ダッシュ力や前半の時計に注目することが必要です。
時計 | テン | 上り | 厩舎 | 騎手 | 生産者 | 調教状態 | 枠順 | ポイント | |
短距離 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 短距離の未勝利戦は、ランダム要素が高く、年間プラスは難しい条件です。目の前のレースを当てるなら、テンが速い馬が、枠の並びに恵まれた時が狙い目です。具体的には、自身より外にテンが速い馬がいないこと。 |
サラブレッドは、入厩時には、とにかく飛ばして、前へ進むことしかできません。スタート後はダッシュを利かせ、いったん落ち着き、また加速するという芸当は、5戦以内の馬にはできないもの。よって、差してくる馬は少なく、ダッシュの速い先行馬が有利です。
ただ、そのことを競馬記者や年季の入ったファンは知っていますので、前半の時計(あるいは全体時計)の速い馬を買い続けても、回収率は80%前後に収束します。
そのため、なかなか難しい注文ですが、過去にダッシュ力を見せたことがないが、今回は先手を取れそうだという馬は絶好の狙い目です。先行力を見せたことがない以上、人気にならないため、先団にいてもマークが薄くなり、押し切ることがあります。例えば、ややハイレベルになることが多い2歳芝のレースから、メンバーが落ちるダート戦へ転戦してきた馬などです。
厩舎に関しては、騎手ほど成績(上手い下手)がファンに浸透しておらず、回収率に多少影響します。また、未勝利戦全般の傾向として、調教状態も回収率に多少影響します。
ダートでは枠順は外枠が有利
未勝利戦・新馬戦のレースを多数見ていると気づきますが、スタートがばらつくケースが、異常なほど多く発生します。すると、挽回が可能な中~外枠は有利。砂を被るのに慣れていない馬も多く、その点でも中~外枠が有利です。
着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
1枠 | 6.7% | 12.7% | 17.6% |
2枠 | 5.1% | 12.2% | 18.6% |
3枠 | 5.8% | 12.0% | 20.3% |
4枠 | 6.2% | 11.9% | 18.1% |
5枠 | 7.9% | 14.4% | 20.3% |
6枠 | 6.9% | 12.8% | 18.9% |
7枠 | 6.4% | 13.8% | 22.5% |
8枠 | 8.1% | 16.3% | 22.6% |
また、短距離(芝、ダート)では、騎手の技量はあまり影響しません。次のデータは、ルメール騎手の距離別成績です。短距離では、何もできていないことが分かります。
距離 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
1000m~1300m | 24.2% | 48.4% | 68 | 68 |
1400m~1600m | 29.1% | 57.7% | 74 | 83 |
1700m~2000m | 29.5% | 61.8% | 73 | 86 |
2100m~2400m | 22.7% | 56.8% | 79 | 83 |
また、芝の短距離G1、ダートのG1が2つずつしかないことを見ても分かるように、中距離に比べ馬の層が薄く、生産者・馬主要素は、あまり影響しません。
短距離ダートのコースごとの特徴
未勝利戦では、過去走データが少なく、馬もまだ走りが固まっていないうえに、厩舎も試行錯誤していますので、コース適性の影響度は少ないです。
ただし、5走程度走ってきた馬は、コース適性を気にしても良いです。東京のダートコースは、ほかと全く違う適性を要求するため、ほかのコースで大凡走していた馬が、激走するケースがあります。
- 札幌ダ1000m、函館ダ1000m、小倉ダ1000m、福島ダ1150m、新潟ダ1200m、京都ダ1200m …好スタートから押し切りの競馬が常で、スタート、ダッシュ、枠順が効く。
- 中山ダ1200m、阪神ダ1200m、中京ダ1200m …先行力に加え、坂を登り切るパワーが鍵となる。
- 阪神ダ1400m、中京ダ1400m、京都1400m …パワーに加え、スタミナが問われる。
- 東京ダ1300m・1400m …瞬発力が問われる。
本命サイドが多いが、3歳芝未勝利は荒れやすい

短距離(~1300m)の未勝利戦・新馬戦の1番人気の複勝率です。荒れ方の目安になります。かんたんに言うと、ダートと2歳芝は本命党向き、3歳芝は穴党向けです。
区別 | 1人気複勝率 | 攻略 |
芝 2歳新馬・2歳未勝利戦 | 69.6% | 上位人気が強く、まずは1~4番人気に絞っての軸馬検討が効率的。本命党向き。 |
ダート 未勝利 | 68.0% | 上位人気が強く、まずは1~4番人気に絞っての軸馬検討が効率的。本命党向き。 |
ダート 新馬戦 | 64.4% | 中位人気に注目した馬券が効率的。 |
芝 3歳未勝利戦 | 57.1% | 強い馬が勝ち上がり混戦に。中位人気に注目した馬券が効率的。 |
初心者の方は、芝の2歳戦やダートの未勝利戦で、上位人気4頭をじっくり検討し、1強3弱と判定できたさいに、1強と見なした馬の単複を買うのがおすすめです。
芝の2歳戦やダートの未勝利戦でも、混戦度が高いレースでは、仕上げ比べ(仕上げが良い馬が好走)となりやすい傾向があります。過去走の情報よりも、追い切りや追い切り後の変身、体調(いずれも馬体重、オッズ、陣営のコメントに反映しやすい)、パドックが重要となります。
Q ダートは、2歳・3歳に分けなくてもよいのですか?
A はい。ダート短距離はもともと芝よりレベルが低く、年間を通じて大きな変動はありません。ただ、7月下旬以降、真夏のダート未勝利戦は、大荒れが出やすくなりますので、記憶に留めてください。
Q 短距離なら、スピード指数上位の馬を買えばいいのでは?
A はい。理屈上はそうなり、スピード指数が抜けた馬はよく好走します。しかし、そのことは多くの人が知っており、年間を通じて過剰人気になっています。そのため、的中率は確保できても、マイナス収支になる可能性が相当高くなります。上にも記しましたが、前走何か理由があって中団や後方から進んでいるが、今回は先行できそうな馬などは、狙い目となります。また、JRAは全体として芝の方がレベルが高く、とくに2歳戦の初ダートは狙いやすいことが多いです。
Q 短距離は枠順で決まると聞きましたが?
A はい。そもそも短距離は、道中で馬のポジションを変更、挽回しにくいため、枠順要素は重要です。また上に記したように。未勝利・新馬戦はとにかくバラついたスタートが多く、スタートダッシュが効く馬であっても中~外枠が有利です。
マイル・中距離(ダート)は、馬と厩舎の二人三脚。偶然性が低く、馬券が狙いやすい。

ダートのマイル・中距離の未勝利戦は、時計(上り)、厩舎、調教状態と覚えておくと便利です。時計の速い馬は人気になりやすく、中位くらいからの変わり身が狙いどころ。その変わり身を促すのが、厩舎の技量です。
時計 | 厩舎 | 騎手 | 生産者 | 調教状態 | 走りの特徴 | ポイント | |
(参考)ダート短距離 | △ | △ | △ | 短距離の未勝利戦は、ランダム要素が高く、馬券には不向き(2回好走した馬は有力も、過剰投票となる)。 | |||
ダートマイル・中距離 | △ | ○ | △ | ○ | ○ | 時計は「上りの速さ」が重要。ただし、メンバー内で平均程度の時計から、一気に時計を詰めるケースも多い。 |
ダートのマイル・中距離は、砂を被りスタミナを奪われる、馬にとって非常につらい舞台です。また、ダートでは前進気勢が求められるなか、それと矛盾した道中の緩急が必要な点も、厩舎の育成技術を要求します。
過去3年間で、ダートの未勝利戦(1400m~)での複勝率が最も高いのは、庄野厩舎でした。2022年秋現在の代表管理馬ヴァンヤールは、未勝利戦では勝てませんでしたが、地方競馬で勝って出戻ると、一気にオープンまで上り詰めました。厩舎の育成力が光ります。
複勝率第2位は竹内厩舎。2022年秋現在の代表管理馬ボイラーハウスは、[4249]の堅実駆けをしているオープン馬。主戦を江田照男騎手に固定しており、人気になりづらい点も、回収率につながっていそうです。マイル・中距離の未勝利戦は、芝・ダート問わず、騎手要素は着順には関連がありますが、回収率との関係は高くなく、持ち人気が低めの騎手を狙うのも作戦の1つです。
調教師 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
(栗)庄野靖志 | 6.9% | 24.1% | 437 | 179 |
(美)竹内正洋 | 5.7% | 19.5% | 146 | 160 |
(栗)飯田祐史 | 7.3% | 27.4% | 97 | 145 |
(栗)高橋亮 | 10.7% | 30.6% | 57 | 142 |
(栗)大橋勇樹 | 10.0% | 31.3% | 336 | 133 |
(美)久保田貴 | 8.4% | 29.4% | 254 | 124 |
(美)加藤士津 | 11.5% | 29.2% | 225 | 120 |
(美)手塚貴久 | 10.2% | 25.9% | 67 | 119 |
(栗)安達昭夫 | 10.2% | 27.6% | 78 | 119 |
(栗)昆貢 | 13.0% | 32.5% | 345 | 118 |
(栗)松田国英 | 20.4% | 42.6% | 102 | 117 |
(美)古賀慎明 | 10.2% | 39.8% | 74 | 116 |
(栗)西村真幸 | 13.3% | 28.0% | 224 | 113 |
(美)松永康利 | 2.8% | 14.7% | 51 | 113 |
(美)中舘英二 | 8.7% | 27.9% | 149 | 110 |
(美)田村康仁 | 10.2% | 22.2% | 91 | 109 |
(栗)今野貞一 | 12.7% | 25.5% | 158 | 109 |
(美)萱野浩二 | 6.7% | 26.7% | 28 | 109 |
(栗)石橋守 | 7.4% | 13.7% | 346 | 108 |
(栗)松永昌博 | 7.2% | 19.8% | 68 | 105 |
(美)稲垣幸雄 | 4.9% | 19.5% | 67 | 105 |
(栗)鈴木孝志 | 12.1% | 32.7% | 77 | 104 |
(美)田中博康 | 14.6% | 38.2% | 122 | 103 |
(美)和田勇介 | 7.6% | 24.6% | 190 | 100 |
(美)和田雄二 | 3.7% | 15.2% | 137 | 100 |
本命サイドが多い
区別 | 1人気複勝率 | 攻略 |
ダートの未勝利戦(1600m~) | 69.6% | 上位人気が強く、まずは1~4番人気に絞っての軸馬検討が効率的。本命党向き。 |
上のデータから分かるように、ダートのマイル・中距離戦は、実績のある馬が非常に活躍します。競馬新聞を買ったら、まずは近走の着順を見て、確実に走っている馬に注目する必要があります。
マイル・中距離戦は、スピードだけでなく、パワーや体力が問われますので、牡馬の方が優勢です。一方、荒れるイメージがある牝馬限定戦は、固く収まることが多いです。これは、人気薄の馬が、箸にも棒にもというレベルであることが、多いからです。
また、時計や着順が上位の馬をすべて買うのではなく、スローペースでの好走歴、逃げ・追込での好走歴、テンの走りの悪さ、じり脚、スタミナ、気性難など、細かな走りの要素を見抜くと、回収率が上がります。具体的な手順は、次に示します。
ダートのマイル・中距離は、前走の走りをVTR確認すると、精度が飛躍的にアップ!
(予想手順①)まずは、1番人気に目をつけ、死角がないか確認。
距離を問わずダートの未勝利戦は、1番人気の複勝率が非常に高くなります。

しかし、1番人気すべてが勝つわけではありません。飛ぶ1番人気を見極めるには、どうしたら良いのでしょうか?
競馬初心者の場合、まず参考にすべきが、競馬新聞本紙予想家による自信度表示です。
例えば、「馬サブロー」(関東のみ発売、ほかはコンビニプリントで対応)は、本紙予想者のコメントに、自信度ABCを付しています。自信度評価がB場合は、連軸程度または不安もありのメッセージとなりますし、Cなら義務として予想したが自分なら見送る(あるいは穴で面白い)のメッセージです。
なお、各競馬新聞の「看板予想家」「攻めの看板予想家(人気馬にリスクがあるときだけ穴に◎)」動向も参考になります。この3者の◎が一致した場合、単勝が狙える1番人気馬です。
馬サブローでは、看板予想家が長谷川、攻めの看板予想家が妹尾となります。
1番人気 | 本紙 | 長谷川 | 妹尾 | 着順 |
2022.1.9 中山1R 6ルプランドル | ▲ | 〇 | ▲ | 2着 |
2022.1.9 中山2R 11パワーブローキング | ◎B | ◎ | ◎ | 1着(単240円) |
2022.1.9 中山3R 7モネ | ◎B | × | × | 3着 |
2022.2.5 東京1R 6ヴィブラフォン | ◎B | ▲ | ☆ | 1着(単240円) |
2022.2.5 東京2R 3ニシノコニャック | ◎B | ◎ | ◎ | 7着 |
2022.2.5 東京3R 1オクトニオン | 〇 | ◎ | 〇 | 2着 |
2022.2.6 東京1R 13メテオフリューゲル | ◎A | × | × | 1着(単350円) |
2022.2.6 東京2R 2ブレットフライ | ▲ | ▲ | 〇 | 4着 |
もし、本紙自信度Aの◎、3名が一致した◎の単勝を1000円ずつ買うと、3000円が5900円になった計算です。ただし、この方法が毎週当たる、1年間続ければプラス決算になるという訳ではなく、総合的に見ることが必要です。
(予想手順②)軸候補の「時計の再現性」を検討する

軸候補が定まったら、その馬が、実績の時計を、今回再現できるか確認します。
再現性のチェック項目
- 距離の大きな変化がないこと
- 馬場状態(良⇔稍重・重・不良)の変化がないこと
- 好時計(着順上位)が、逃げ・追込で記録したものでないこと
- 好時計(着順上位)が、甘いペース(道中13秒台が続く)で記録したものでないこと
- 間隔の詰め過ぎ、連戦でないこと(オープンに比べ時計は遅いのですが、未勝利馬なりに力を出していますので、連戦は消耗し、凡走する事例が多いです)。
- 気性に問題がないこと(かかる、馬込み嫌う、砂を被るのを嫌がるそぶりに注意)
- 脚の使い方に問題がないこと(とくにスタートの上手さ、ダッシュ力、4コーナー、直線の走り)

2022年1月29日の小倉1R(ダート1700m)です。前走好走の2番をチェックしてみます。
- 距離の変化がないこと 〇1800m→1700m
- 馬場状態の変化がないこと 〇良→良
- 好時計(着順上位)が、逃げ・追込で記録したものでないこと 〇前走先行、VTRを見ると問題なし。
- 好時計(着順上位)が、甘いペース(道中13秒台が続く)で記録したものでないこと ○前走の前半は「12.9 – 11.3 – 13.0 – 12.3 – 12.5 -」であり厳しい流れです。
- 間隔の詰め過ぎ、連戦続きでないこと 〇中2週も外厩でリフレッシュ
- 気性に問題がないこと 〇VTRを見ると問題なし
- 脚の使い方に問題がないこと 〇VTRを見ると問題なし

前走は、スタートは普通でしたが、ダッシュが効き先行。馬群にも入れています。前半での脚の使い方や、気性に問題がないと言えます。

直線では、エンジン点火がやや遅いものの、十分な脚。後半での脚の使い方にも、大きな問題がないと言えます。
エンジンの点火が悪いという点はマイナス要素でしたが、まだ3戦目で、外厩で休ませ、馬具を変えた点を評価し、軸馬に推奨しました。
□□□ うま部長のマネードラゴン投資馬券塾メルマガ □□□
小倉1R
◎は、1度外厩に下げて、丁寧な使い方。
とにかくエンジンの点火が悪く、スタート後や3~4コーナーで鈍い。
しかし、速度が出始めると長く脚を使え、コーナーも上手いので、小倉も問題ない。
外厩での再調教とチーク効果が期待できる。
2022年01月29日 小倉 1R 09時50分 3歳未勝利
◎:2枠 2番 バハルダール
(レース結果・払戻金を表示、的中無料公開中をクリックします)
このように、実績を残した馬が、無理なレース間隔を避け、同じ条件に臨んできた場合、馬の脚質や気性、走りに大きな問題がなければ、再度好走できるのが、ダートの未勝利戦(1600m~)の特徴です。
前走のVTRから1番人気を消した例


2020年4月5日の中山3Rです。
13番のトリトンは、なかなかダッシュがつかず、騎手が追い続けてようやく先団に追いつきます。外目の7枠でなかったら、中団で動けなくなっていた可能性もあります。

4コーナー手前でムチが入り、以降騎手は追い続け、ゴール前、バテた馬をかわす形で2着。走りの面(要所で脚が使えない)に問題があることが分かりました。
トリトンは、このレースまでに5戦を消化。上に挙げたバハルダールと異なり、大幅な改善は期待できないとの判断でした。

2020年5月3日の福島3Rです。トリトンは6戦目として出走してきましたが、ダッシュの悪さの挽回が難しい内目の枠、さらに追い上げが難しい直線が短いコースです。単勝1.7倍で断然1番人気のトリトンが飛び、単勝128倍のヴィルトゥオーゾが2着に入り、大波乱となりました。

ダートの未勝利戦で、人気で飛びやすい馬の見極め方は、ノートにまとめましたので、興味がある方はぜひご覧ください。
なお、VTRでの走りの見方は、下のnoteに記録してあります。
チェックが面倒な方は、メルマガの未勝利専門 マネードラゴン投資馬券塾で、前夜または当日の朝にお伝えしています。
(予想手順③)券種を決める

軸が決まれば、あとは券種の決定です。
初心者の方は、まずは複勝、単勝がおすすめです。特に、初心者のあいだは、ヒモ馬選定にリソースを割かず、軸馬に専念した方が成長が速いです。
メルマガ(マネードラゴン馬券塾)でも、おもに単勝、複勝の買い目を配信しています。
Q ずっと1番人気を買うべきですか?
A いいえ。慣れてきたら、1~4人気のなかで選ぶようにします。1人気の取捨(Yes-No形式)、4頭からの選択(4択)と進むのがスムーズです。くり返しになりますが、1人気の複勝率が7割近いジャンルでは、1~4人気から軸を選ぶのが、圧倒的にハイコスパです。まずは4頭に集中してみてください。
Q 馬券はどうしたら良いですか?
A まずは、1〜4人気をターゲットに、本命馬(軸馬)選びに専念し、単複を買うのがおすすめです。相手馬は、戦績や時計以外の要素が濃く、全く別の発想が必要です。もしどうしても馬連やワイドを買ってみたい場合は、1強その他と判断できるレースを探し、相手馬を状態だけで選ぶのがおすすめです。
Q 初心者の場合、短距離と中距離のどちらがおすすめですか?
A 当てるだけなら、短距離の方が当てやすくなります。コツは過去に「2回」好走した馬の単勝・複勝を買うことです。好スタートや枠順等の関係で、1回だけ好走する1発屋は、結構多くいますので、2回好走していることがポイントです。ただし、年間プラスを狙う場合、レースの質が安定するマイル以上がおすすめです。
Q ダートの未勝利戦で、騎手は見なくてもよいですか?
A はい。データを見ると、芝に比べ騎手の差は出にくい条件です。ただ、ダート中距離は、砂をかぶったり、スタミナを奪われたり、馬にとってつらいものですので、騎手の導き、叱咤激励、追えるかどうかもそれなりに重要です。近年では、武豊騎手がゴール前で競り落とされるケースが増えてきたように、馬の能力的に混戦なら、体力や体格、腕力があった方が良い条件です。
Q ダートの未勝利戦で、買い方に注意すべき時期はありますか?
A はい。7月の最終週以降(目印は新潟競馬の開幕)は、ラストの未勝利戦となり実力が拮抗し、実績不問で陣営の「勝負気配」が決め手となる大荒れ競馬です。また、2歳未勝利戦の9月までは、新馬戦の延長上と捉えるのがよく、過去の着順だけでは予想が難しいジャンルです。言い換えれば、ダートの未勝利戦は2歳10月から3歳7月(最終週除く)までは、比較的似た競馬がくり返されます。芝の未勝利戦が徐々に荒れてゆくのと好対照です。


ダートの中距離(1600m~)の未勝利戦は、偶然性が少なく、馬券を狙って獲れます。上は、1800ダートの未勝利戦です。
ダートの未勝利戦(中距離)に取り組むなら、次のnoteがおすすめです!
道悪の未勝利戦は、ダートが時計勝負、芝ではノーザンF系が不利?

道悪の未勝利戦は、ダートは走りやすくなり時計勝負、芝では瞬発力をターゲットに配合・育成するノーザンF系が不利と言えます。
・・・・・・というのが建前なのですが、実は馬券戦略によって見方が異なります。
まず、アナログ系の予想(JRAーVAN、ターゲットフロンティアなど、データベースを使用している場合も含む)では、目の前のレースやコース、各馬を細かく見てチェックする、ミクロ的な見方をします。
一方、データベース系の予想(データベースを参照しロジックを決め買い続ける、AI予想)では、条件の細分化を行うと、統計の母数が少なくなり過ぎるため、マクロ的な見方をします。
もし、ミクロ的な見方をするとしたら、道悪の未勝利戦は、ダートでは走りやすくなり時計勝負、芝では瞬発力をターゲットに配合・育成するノーザンF系が不利という見方になります。
一方、マクロ的に見ると、道悪(稍重・重・不良)の未勝利戦というくくりは、データ不足となり、何かを推測できるような条件がそろいません。そのため、道悪を特別視しない戦略を立てます。ただし、データベースを検討して、確実に言えるのは次の点です。
- 芝・ダートとも、マイルは馬場状態が無関係。
- 芝、ダートとも、稍重・重は荒れやすく、不良はかなり荒れやすい。
- ただし、ダートの短距離は、稍重・重なら、良と同程度。
より詳細に区分し、人気馬の回収率等を出すこともできますが、統計的には分母が小さすぎ、意識するメリットは少ないです。よって、上の3項目を暗記しておくのが、コスパが良い戦略です。
(例)ダート1800m未勝利(稍重) …荒れやすい。つまり、逃げ馬が軽い馬場を利し残ってしまったり、あるいは各騎手が馬場を意識し過ぎ時計が速くなり、むしろスタミナを競う流れとなったりする。
(例)ダート1200m未勝利(稍重) …良で上位に来れる馬なら、上位に来れる。細かく見ると、稍重ではとくに力量馬(時計が速い馬)の天国となりやすい。
(例)芝1800m未勝利(重) …ノーザンF系の馬など、瞬発力が持ち味の人気馬がやや不利になり、波乱となる場合もある。
マイル・中距離(芝)の未勝利戦は、上りや厩舎、走り。新馬戦は、厩舎・仕上がり。

芝のマイル・中距離の未勝利戦は、上り時計や厩舎の実績、走りが、馬券の回収率に結びつきやすい傾向です。新馬戦では、厩舎の実績・仕上がりが重要です。
時計 | 厩舎 | 騎手 | 生産者 | 調教状態 | 走りの特徴 | ポイント | |
芝マイル・中距離 | ○ | ○ | △ | △ | ○ | ○ | 時計は「上りの速さ」が重要。生産者・馬主は結果に影響するが、配当は付かないため、厳選が必要。 |
芝のマイル・中距離の未勝利戦は、G1を総なめにしてきたノーザンF系の馬(サンデーレーシング、キャロットクラブ、シルクレーシング、並びにノーザンFが重視する大物個人馬主)の主戦場です。
ノーザンF産でサンデーレーシングが所有し、上位厩舎に預け、ルメールや福永、川田が乗るという馬は、やはり好成績であり、騎手・馬主・生産者を重んじることは正解です。例えば、芝の中距離戦では、約40%もの勝ち馬を、リーディング10位以内の騎手が独占しています。
5位まで | 10位まで | |
芝短距離(マイル含む) | 22.4% | 33.1% |
芝中距離 | 26.3% | 39.2% |
ダート短距離(マイル含む) | 17.7% | 30.4% |
ダート中距離 | 16.3% | 28.5% |
しかし、この正解は、余りにも多くの競馬ファンが意識しており、その他の予想に利用できる情報が少ないこともあり、過剰人気を生みやすい傾向です。
ファンが特に意識するのは、リーディング騎手(ルメール、川田、福永など)、期間限定の外国人騎手、サンデーレーシング、キャロットファーム、シルクレーシングなどです。一方で、厩舎までは覚えきれないのか、厩舎を重視した方が、回収率につながりやすい傾向はあります。
強い馬作りに関わる人々
- ノーザンFや社台ファームの創始者・吉田一族 …土質、牧草の栄養価から始まり、全てにこだわり抜く生産者のエースです。
- ノーザンFの働き手 ・・・給与も高く、選ばれた技術の高いスタッフです。現在の調教師のなかにも、ノーザンFでの勤務経験がある人が多くいます。
- 馬主 ・・・金食い虫の競走馬に投資できる、選りすぐりの事業家が大物個人馬主ですが、その数はかつてよりも減っています。現在は、ノーザンF系クラブ(サンデーレーシング、キャロットクラブ、シルクレーシング)がその中心です。
- 外厩(ノーザンFしがらき、ノーザンF天栄、チャンピオンヒルズなど) ・・・給与も高く、腕利きのスタッフがそろい、生産者・厩舎と綿密に連絡を取って仕上げます。
- 厩舎 ・・・外厩からバトンタッチし、馬の調子を維持したり、さらに仕上げたりする日本有数のスタッフです。
- 騎手 ・・・ノーザンF系の馬は、たたき台なしのワンチャンスに賭けることが多くあります。たたき台に体力を使わず、究極の仕上げを施すことが、ノーザンFの重賞総なめにつながってきたのです。騎手は、ミスなく馬の力を引き出す腕利きたちです。
このような人たちのバトンリレーが、名馬を生んできました。芝の新馬・未勝利戦(マイル〜中距離)も同じ視点で見ると、的中が近づきます。
未勝利戦は、午前中のレースということもあり、過去のVTRを研究するファンが少なく、各馬の前走の走りは、意外に意識されいません。そのため、回収率につながります。具体的には、下の表の各コースの概要を頭に入れておくと良いです。(新馬戦は過去走がないため、仕上がりに注意します)

馬主については、上の表を参考にしてみてください。ノーザンF系クラブである、サンデーR、シルク、キャロットは、芝の中距離の未勝利戦の基本ですので、必ず意識しておきます。
未勝利戦は、月が進むごとに荒れやすくなる

芝のマイル・中距離の未勝利戦は、季節変化がはっきりした条件です。2歳は固め、ダービーの頃からは、メンバー弱化で荒れやすいと覚えておいてください。
区別 | 1人気複勝率 | 攻略 |
芝 2歳未勝利戦 | 72.9% | 上位人気が強く、まずは1~4番人気に絞っての軸馬検討が効率的。本命党向き。 |
芝 3歳未勝利戦(1~4月) | 66.2% | 上位人気が比較的強く、まずは1~6番人気に絞っての軸馬検討が効率的。 |
芝 3歳未勝利戦(5~9月) | 60.3% | 強い馬が勝ち上がり、混戦に。中位人気から入るのが、基本スタンス。 |
初心者の方は、2歳の未勝利戦で、1〜4番人気に注目します。ジャッジがあいまいになりやすい馬の素材や血統、走りよりも、複勝率などのデータが取りやすい、生産者や馬主、厩舎、騎手に注目して、本命馬を選びます。1頭に絞れたら単複、2頭残った場合は単勝2点、3頭以上残った場合は見送りがおすすめでです。
新馬戦は、厩舎、仕上がり

芝のマイル・中距離の新馬戦は、上り時計や走りのデータが使用できず、厩舎と仕上がりがメインとなります。
着順につながる要素が減ることで、ファンの分析が深くなり、馬券の回収率が下がるというのが通常の見立て。しかし、実際には、予想に利用できるデータが少ないにも関わらず、上位入線馬への過剰投票は、(ルメール騎乗馬など一部を除き)さほど見られません。
これは、多くの競馬ファンが、POGの指名馬を買ったり、データ不足となりやすく扱いの難しい血統の知識を不十分なまま用いたりしているのではないかと予想されます。
筆者発行のメルマガ、マネードラゴン馬券塾では、大型データベースをもとにロジックを立てて予想を配信していますが、新馬戦は複勝式も併用しています。複勝式でプラスが見込めるジャンルは非常に珍しく、それだけファンの買い方に迷いがあるとも言えます。
さて、芝の新馬利戦で、厩舎が重要なのはなぜでしょうか?
未勝利戦であれば、ノーザンFが生産し、サンデーレーシングなど系属のクラブで所有し、ノーザンFしがらき・天栄という外厩で鍛え、上位厩舎に預け、上位騎手が乗った馬は当然のように走ります。
しかし、新馬戦は、厩舎によって考え方が異なり、また調教方針の差も出やすいジャンルです。例えば、将来性のある馬は、新馬戦では仕上げないという厩舎も多くあります。なお、以前はノーザンF生産馬が強かった新馬戦ですが、2022年は将来を見据えた、緩い仕上げで出てくるケースが増えています。そのため、より一層、厩舎重視がおすすめです。
下は、過去2年(2020~2021年)、新馬戦(芝1600m~)の複勝率が4割を上回る厩舎です。単複のいずれかで、回収率が69%を下回る厩舎を除きました。
調教師 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
(栗)中内田充 | 27.6% | 65.5% | 122 | 90 |
(栗)友道康夫 | 31.0% | 64.3% | 90 | 102 |
(美)堀宣行 | 25.0% | 64.3% | 152 | 128 |
(美)木村哲也 | 21.4% | 57.1% | 98 | 74 |
(栗)須貝尚介 | 24.2% | 54.5% | 91 | 122 |
(栗)昆貢 | 27.3% | 54.5% | 160 | 72 |
(栗)池江泰寿 | 21.9% | 50.0% | 70 | 76 |
(栗)藤岡健一 | 12.0% | 48.0% | 89 | 202 |
(栗)吉村圭司 | 7.7% | 42.3% | 110 | 107 |
(美)大竹正博 | 14.7% | 41.2% | 184 | 119 |

芝の新馬戦(マイル、中距離)は、芝の2歳未勝利戦同様、力差があり固めの決着が多くなります。
区別 | 1人気複勝率 | 攻略 |
芝の新馬戦(1600m~) | 67.5% | 上位人気が強く、まずは1~4番人気に絞っての軸馬検討が効率的。本命党向き。 |
お知らせ ツイッターを開始しました。
日曜未勝利、新馬をまずざっくり検討。ダートだけで3時間かかりました😅
— 新馬・未勝利専門@マネードラゴン馬券塾 (@moneydragon_uma) February 5, 2022
小倉1Rのトランソニックはどうでしょうか? 外厩として名を上げつつあるチャンピオンヒルズで仕上げています🏇
そもそも新馬戦、未勝利戦とは?

新馬戦は文字通り、新しくデビューする馬が1回だけ出走できる晴れ舞台です。競馬はダービーが1年の節目。ダービーの翌週(6月)から翌年の2月まで開催されます。
新馬戦は、人間で言えば、私立幼稚園の入試のようなものです。
一方、未勝利戦は、レースで未だ勝ったことがない馬が「1勝目」を競い合うレースです。6月下旬または7月から翌年の9月上旬まで実施されます。
- 1誕生(0歳)北海道を始めとする生産牧場で、春に生まれます。
- 2訓練(1歳夏)1歳の夏~秋に、競走馬としての訓練を開始します
- 3入厩(2歳春)関東または関西の厩舎に入厩(時期は馬によって異なります)。なお、ダービーの日までに北海道を出て、本州の坂路で時計を出したノーザンF生産馬は「脱北馬」と呼ばれ、新馬戦に強いとされます。
- 42歳新馬戦開始(2歳6月)競馬の「年度末」にあたる、ダービーの翌週に開始。3歳の2月まで施行されます(2歳12月終了の案も浮上しましたが、翌年2月で決着)。
- 52歳未勝利戦開始(2歳6月下旬か7月)未勝利戦が開始されます
- 6ダービー最終切符の未勝利戦(10月)10月までに未勝利戦を勝ち上がらないと、ダービーは出走のチャンスがほとんどなくなります。
- 7未勝利「戦国競馬」へ(7月末)7月末のローカル開催の未勝利戦からは、実績ではなく陣営の勝負がモノを言う戦国競馬となります。
- 93歳未勝利戦終了(3歳9月上旬)最後の未勝利戦が施行されます
画像で確認 新馬戦の開始(番組表例) 未勝利戦の開始(番組表例)
未出走の馬は1回だけ新馬戦(メイクデビュー)に出走できます。新馬戦勝ちは関係者にとって名誉となり、ペースが緩く事故も少ないため、通常は新馬戦でデビューします。
なお、めったに例がありませんが、未出走や未勝利のまま重賞に出走し、1着または2着になった場合は、その後の未勝利戦には出走できません。
未勝利戦に勝てなかった馬は、地方への転出、引退が選択肢となります。
未勝利戦の賞金は、手当てを含むと約800万円に達することも!
未勝利戦と新馬戦の基本的な賞金は、以下のようになっています。
- 2歳新馬 700万円
- 2歳未勝利 510万円
- 3歳新馬 600万円
- 3歳未勝利 510万円
ただし、特別出走手当として45万1千円が原則一律に支払われます。また、内国産(国内産)馬や牝馬へは優遇措置があります。例えば、2歳牝馬の場合、775万1千円です(画像)。
未勝利戦、新馬戦は「荒れる」「難しい」は本当か?

未勝利戦、新馬戦は荒れるという声がありますが、本当なのでしょうか?
あるクラスが荒れるかどうかは、1番人気馬の複勝率を見れば分かります。7割を超えれば固く、6割を切ると荒れると言えます。
例えば、近年のG1はノーザンF系の育成技術の向上と、馬場管理技術の向上が相まって、固くなったと言われます。また、ハンデ戦も設定され、多くの馬にチャンスがあるG3は荒れやすいと言われます。
種別 | 複勝率 | 複回値 |
---|---|---|
G1 | 76.9% | 97 |
G3 | 49.0% | 67 |
このように、1番人気の複勝率に、荒れ方はしっかりと反映されています。
未勝利戦、新馬戦の数値を見てみます。
区別 | 1人気複勝率 |
芝 2歳未勝利戦(1600m~) | 72.9% |
ダート 2・3歳未勝利戦(1600m~) | 69.6% |
芝 2歳新馬・未勝利戦(~1200m) | 69.6% |
芝 2・3歳新馬戦(1600m~) | 67.5% |
このように、新馬戦、未勝利戦のかなりの部分が固い領域に収まります。これだけを見ても、新馬戦・未勝利戦は荒れるという見方は、誤解だと言えます。

未勝利戦、新馬戦は「難しい」という声もよく聞きます。
やはりこの時期は未勝利戦が多いなぁ。未出走馬も多いし、不確定要素がありすぎて難しいから午前はパスかな?
— おーはる (@oh_harusan) March 13, 2021
やはりこの時期は未勝利戦が多いなぁ。未出走馬も多いし、不確定要素がありすぎて難しいから午前はパスかな?
夏のこの時期の2歳未勝利戦はデータ揃ってないからほんっと分かんねえし3歳未勝利も9月頭で終わるからみんなガチ仕上げしてくるし、今の時期の競馬が難しいのは、そういう理由
— けんたは次未定 (@kenta_keiba) August 7, 2021
夏のこの時期の2歳未勝利戦はデータ揃ってないからほんっと分かんねえし3歳未勝利も9月頭で終わるからみんなガチ仕上げしてくるし、今の時期の競馬が難しいのは、そういう理由
新馬戦や未勝利戦には不確定要素が多く、データがそろわないという声が多いようです。しかし、データがそろえば当たるとは言えないのも、重賞予想で多くの方が感じているところではないでしょうか?
現在の競馬は、AI予想が強くなってきており、的中時の配当総額の何割かは、AI予想家に奪われていると考えられます。新馬戦、未勝利戦は、着順につながる要素が少なく、人力でも処理がしやすいですし、要素が少ない分、AIが処理できない「前走の走り」は人力側の陣地です。
また、将来のクラシックホースを早くに見られるのも、新馬戦、未勝利戦の醍醐味です。

1度馬券を離れて、過去10年のダービー馬、JC馬が、デビューした競馬場を見てみます。直線が長い東京、阪神、京都が中心となります。ノーザンFはこの舞台めがけて、瞬発力が高い馬を作ってきます。
ダービー馬 | デビュー | JC馬 | デビュー | |
2022 | ドウデュース | 小倉1800芝(9月) | ||
2021 | シャフリヤール | 京都1800芝(10月) | コントレイル | 阪神1800芝 |
2020 | コントレイル | 阪神1800芝(9月) | アーモンドアイ | 新潟1400芝(内) |
2019 | ロジャーバローズ | 新潟2000芝(8月) | スワーヴリチャード | 阪神2000芝 |
2018 | ワグネリアン | 中京2000芝(7月) | アーモンドアイ | 新潟1400芝(内) |
2017 | レイデオロ | 東京2000芝(10月) | シュヴァルグラン | 阪神2000芝 |
2016 | マカヒキ | 京都1800芝(10月) | キタサンブラック | 東京1800芝 |
2015 | ドゥラメンテ | 東京1800芝(10月) | ショウナンパンドラ | 阪神1800芝 |
2014 | ワンアンドオンリー | 小倉1800芝(8月) | エピファネイア | 京都1800芝 |
2013 | キズナ | 京都1800芝(10月) | ジェンティルドンナ | 京都1600芝 |
2012 | ディープブリランテ | 阪神1800芝(10月) | ジェンティルドンナ | 京都1600芝 |
2011 | オルフェーヴル | 新潟1600芝(8月) | ブエナビスタ | 京都1800芝 |
競馬初心者にJRAが用意した罠「回収モード」


パチンコでは、新装開店のキャンペーンでお金を稼いだ初心者は、通常モードに戻ると、稼ぎを吐き出し、お店に回収されてしまいます。これと似たことは、未勝利戦でも起きてきます。
例えば、秋に未勝利戦の予想を始めた初心者の方がいるとします。年内の12月までは、着順や専門紙の印を参考にした予想で、かなり健闘できます。
しかし、1月になると、マイル以上の芝の未勝利戦が徐々に当たりづらくなります。ノーザンF産の強い馬の勝ち上がりの影響です。さらに7月下旬になると、芝、ダートとも(同じやり方では)全く当たらなくなります。
このように、JRAは、似たカテゴリーでも全く別の「設定」を仕掛けてきますので、1年を見通すことが非常に大切です。
真夏の未勝利戦
真夏の未勝利戦(新潟開催スタートが合図)は、各馬の生き残りをかけた「戦国競馬」ですので、当然のように大荒れがあります。真夏の未勝利戦では、次の6つのタイプがぶつかり合います。
- 近走の着順が良い、ローカルを連戦してきた馬。
- 中央場所(東京、阪神、中山、京都)からの参戦馬
- 休養を挟んだ馬
- 芝、ダート、距離など条件を変更して参戦の馬。
- 出走回数が少ない馬
この5つの路線の比較がポイントです。
下のケースでは、「出走回数が少ない馬」という観点に注意を払い、単勝870円を4000円分的中しています。(レース結果・払戻金を表示、的中無料公開中をクリックします)
さらにくわしい点は、メルマガで説明しています。
未勝利戦の予想や攻略 よくある質問
以下、過去にメルマガ読者から頂いたご質問にお答えします。
Q 未勝利戦で2、3着続きの馬は買うのを避けた方がいいですか?

一般に2、3着続きの馬は、勝ち切れないので避けるように言われますが、ダートの未勝利戦ではその限りではありません。

未勝利で2、3着続きの馬は、決め手や位置取りの面で問題があります。しかし、3歳7月までのダート戦の未勝利戦では、3着→2着→1着のようなイメージで、力をつけつつ勝ち上がる馬もよくいます。
- 芝の未勝利戦 …天才が強い世界
- ダートの未勝利戦 …努力型が活躍できる場所
以上から、ダートの未勝利戦に限っては、善戦型も単勝候補や軸馬に活用できます。ただし、時計レベルや、脚の使い方(時計が平凡でじり脚の馬を避ける)の見極めは重要です。
Q わざと未勝利を勝ち上がらず、賞金を稼ぐという馬はいますか?

未勝利戦は賞金が低いうえ、チャンスがあるうちに勝ち上がらなければ、強制的に相手が強い1勝クラスに組み入れられることになります(または地方へ移籍)。
そのため、わざと勝ち上がらないということは、少ないのですが、上手な厩舎は5回くらい掲示板に載せ、1000万円前後を馬主に献上することもあります。
そこまで極端な例ではないにしろ、レースを調教代わりにしてエサ代を稼ぎつつ、数戦目くらいで勝とうという戦略は、よくあります。
中央競馬|未勝利戦で敗れた馬のその後(引退・地方転出・出戻り・乗馬など)をわかりやすく説明
Q 未勝利戦のレース映像は見なくても大丈夫ですか?
A いいえ、レース映像を見ることで差がつきます。未勝利戦のレース映像は2015年春から、JRAのホームページで公開されるようになりました。ところが、午前中のレースは、短時間で予想するファンも多く盲点が生まれます。競馬新聞記者も、重賞や特別戦に比べれば、リサーチの密度が薄くなりますので、そこに稼げるポイントが生じてきます。
例えば、メルマガでは、2019年3月30日(大阪杯の週)に、以下のような予想を出しています。
中山4R ◎5ネオブレイブ
◎と10が抜けているメンバー。10は立て直し後の安定感が素晴らしいが、決め手の弱さは否めず、前走は鞍上もそれを自覚しての逃げで敗北。今回10は人気になり、互角ならばマークする立場の◎が有利で、前走は距離変更で好走した点もプラス評価。(メルマガ・マネードラゴン馬券塾より抜粋)


Q 未勝利戦の牡馬と牝馬が一緒に走るレースでは、牡馬が強いですか?
クラス | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 単回値 |
未勝利(牡・セン馬) | 7.6% | 15.0% | 22.3% | 74 | 74 |
未勝利(牝馬のみ) | 5.7% | 11.7% | 17.7% | 67 | 67 |
A 未勝利戦では、全体、馬場状態別、コース、生産者など、どの切り口で切り取っても、牡馬が圧倒的に有利です。例えば、短距離・平坦の芝の良馬場のように、牝馬が活躍しそうな条件を見ても、牡馬が有利です。これは、競馬が体力を競うものであるため、馬格がある牡馬が有利ということです。
ページは以上です。読者の方の未勝利戦予想に、少しでも貢献できれば幸いです。
コメント
いつも参考にさせていただいており、ありがとうございます。
お願いがあります。
生産者別連帯生産者順位を知りたいのですが、
そのようなデータはないものでしょうか。
TARGETは使用しているのですが、
やり方が?です。
どうぞよろしくお願い致します。
ご覧いただき、ありがとうございます。
「生産者別連対率順位」のことでしょうか?
それなら、例えば芝の新馬戦に絞って検索し、「全項目」から生産者を選ぶと、去年だと1位がノースヒルズ(44%)、2位がノーザンF(37%)のように出ますが、それでしょうか?
(最少レース機会数10)