競馬の天才2023年3月号の政治騎手のページで、USPという数値で、今年伸びる騎手が推測できるとありました。単勝をベタ買いすれば、必勝法となり得るのでしょうか?
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競馬の天才の掲載内容
競馬の天才2023年3月号の政治騎手のページでは、2021年にUSPという数値(騎手が人気に対しどれだけ好走させているかを示す)がプラスだった騎手が、2022年に大幅に勝ち鞍を伸ばしたとあります。
- 川田騎手 +7勝
- 岩田望騎手 +15勝
- 坂井騎手 +45勝
- 鮫島克騎手 +11勝
- 丹内騎手 +26勝
- 菱田騎手 +16勝
- 荻野騎手 +8勝
これが事実なら、2022年にUSPが高かった騎手は、2023年に買い続ける価値があると言えます。しかし、騎手が7人しか掲載されておらず、勝ち鞍を伸ばした騎手に絞って掲載の可能性もあり、検証の必要がありそうです。
検証内容
筆者の書棚に、2019年のUSPが高い騎手が分かる『政治騎手名鑑2020』がありました。統計数からデータとして信頼できそうな、リーディング50位以上の騎手13名について、検証しました。
該当騎手 川田、福永、三浦、田辺、松山、藤岡祐、西村、幸、松若、菱田、古川、菅原、団野
以上の騎手の2020年の成績です。
勝率 | 単回値 | 複回値 |
10.8 | 81.0 | 78.5 |
残念ながら、何とも平凡な成績になってしまいました。人気で縛るとどうでしょうか? 下は、1番人気の場合です。
勝率 | 単回値 | 複回値 |
37.2 | 89.0 | 67.8 |
的中率は高く、馬券の軸にはなりそうです。10・14・15・16番人気では、単勝回収率が100を超えましたが、的中率が1.3~2.3%しかなく、当たるまで買い続けるのが難しい上に、再現性が微妙です。
テン乗りの場合を見てみます。鞍上強化、鞍上弱化の両方があると思いますが、勢いのある騎手へのスイッチですので、強化の面が強いと思います。
勝率 | 単回値 | 複回値 |
9.5 | 81.0 | 80.1 |
残念ながら、こちらも凡庸でした。なお連続騎乗の場合でも、単回値は全く同じでした。最後の望みをかけて、距離別を見てみます。
勝率 | 単回値 | |
芝短距離 | 10.4 | 89.2 |
芝マイル | 11.4 | 82.4 |
芝中距離 | 9.9 | 80.6 |
芝長距離 | 11.7 | 99.5 |
ダ短距離 | 10.7 | 63.0 |
ダマイル | 10.7 | 63.2 |
ダ中長距離 | 11.0 | 89.4 |
ようやく反応が出てきました! 騎手の技量がモノを言う、芝長距離、ダートの中長距離戦で、単勝回収率が高くなっています。
2020年、芝の長距離(2200m~)に、2019年にUSP(騎手が人気に対しどれだけ好走させているかを示す数値)が高かった13名の騎手が出走した回数は、564回もあり、一見レアな距離ですが、十分投資になります。なお、芝の長距離をクラス別に区分すると、2勝クラスまでが好成績でした。
結論として言えること
2022年にUSPが高かった騎手の単勝を、2023年にベタ買いしても意味はありませんが、2勝クラス以下、芝2200m以上に絞れば、狙ってゆけそうです。
2022年にUSPが高かった騎手 Mデムーロ、田辺、丹内、坂井、岩田望、杉原、古川はじめ13名。競馬の天才2023年3月号に掲載されています。
的中率は10%強が見込まれ、9割は外れますので、やや長期戦となります。
例えば、2023年2月5日の東京9Rでは、田辺騎手が、単勝1倍台の8番は交わせませんでしたが、5番人気2着に健闘しています。
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