中山芝1200mの傾向と攻略法は?

マネードラゴン馬券塾
マネードラゴン馬券塾

Q 中山芝1200mの傾向と攻略法は?

筆者 AIとレース観察を学べる競馬メルマガを10年間継続。3年連続GⅠプラス。複勝1点の「絶対勝負レース」は回収率106%(2024年9月17日現在)。

Q 中山芝1200mの傾向と攻略法は? 

Q 中山芝1200mの傾向と攻略法は?

A 中山芝1200mと言えば、電撃の4ハロン・最後に急坂がといったイメージかと思いますが、馬場管理技術の進化で急坂の役割は急速に低下。3・9月をはじめ、ストレスの少ない良い芝での施行が増えました。人間でも、疲れていないときには「駅の階段」は苦にならないものです。

急坂よりも、年間を通じて芝の状態がよくなってきたことから、もともと内在していた「内枠有利」が前面に出てきています。特に3・9月は、馬場の修繕直後、スタミナを奪わない野芝オンリーという背景から、内枠の逃げ先行馬が有利です。

昔の競馬のような外差しは減ってきましたが、1月はさすがに連続開催と、芝の枯れが進み、外枠が有利です。

(コース画像 JRA公式サイト

東京芝1600芝1800
毎日王冠
芝2400
京都芝1200芝1600外芝1800芝2400
京都大賞典
中山芝1200芝2000芝2200
阪神芝1600芝2000芝3000

中山芝1200mの予想例

引用 競馬ブック(2022年10月2日)
マネードラゴン馬券塾
マネードラゴン馬券塾

2022年のスプリンターズステークス(中山芝1200m)です。後述するように、内枠が有利な月です。

季節ごとに芝の変化の激しい中山競馬場ですが、内枠有利の月に、有利な脚質を調べると、まず逃げ(複勝率44%)、次いで先行(複勝率34%、いずれも過去5年)が有利です。

2022年のスプリンターズステークスでは、内枠(1・2枠)勢はもちろん、3・4枠も手薄なのですが、先行馬は2番(ジャンダルム)・4番(ダイアトニック)です。実績は近いものがありますが、状態の良いのは4番のダイアトニックです。

騎手は9~10月の中山の馬場を理解しているため、1番、2番(ジャンダルム)、4番(ダイアトニック)は積極的です。

結果的には、狙いと思えた4番ダイアトニックは4着。内枠を利して積極的に押した2番のジャンダルムが優勝となりました。

中山芝1200mの意外なデータ(回収率が高い)

  • 季節変化が激しく、3月、9月は内枠有利。しかしJRAもよく考えたもので、開催が進むスプリンターズステークスの週には3・4枠の差しも徐々に効いてくる。内枠からは、荒場場を苦にしない馬を選ぶ。
  • 馬場管理技術の進化で、外差し馬場にはならないが、厳冬期1月は注意。
  • 急坂よりは、下り坂適性に注意。

クセのある枠順別成績をどう見る?

枠番件数複勝率 (%)回収率 (%)
127424.5102.4
228922.1104.4
329921.476.6
430521.374.2
53161964.5
632617.570.8
732620.278.6
832414.257.5

全体にクセのある中山で、まず気にしたいのは、枠番別成績。枠順は、騎手が自由に動ける少頭数のときには影響が少なくなります。上の数値は、中頭数以上で見たものであり、少頭数の場合は、枠順は無関係というデータになります。

データを見ると、内枠が有利とは言えます。確かに中山の芝コースは、初めのコーナーまでの距離が短く、内枠有利になることが多く、芝1200もそれに当たります。しかし、これほどあからさまなデータなら、例えば新潟千直の外枠のように、内枠が狙われもっと回収率が落ちるはずです。これは、季節変化が潜んでいる可能性があります。

中山は、春のロングラン開催(12・1月に使用し、さらに2~4月も酷使)、9月の野芝のみのシーズンなど、芝の状態の変化が顕著です。連続開催では、路盤の修繕にも限界があるでしょう。そこで月毎に見るのが、中山攻略のコツとなります。

件数複勝率 (%)回収率 (%)
1内枠6816.256.6
1中枠15018.782.3
1外枠8026.397.1
3内枠9428.7150.3
3中枠22119.581.3
3外枠12016.785.1
4内枠5318.980.4
4中枠1232284.7
4外枠6417.269.7
9内枠14524.1107.7
9中枠31820.859.5
9外枠16413.443.2
10内枠5326.490
10中枠1121758.4
10外枠5516.455.8
11内枠742.9207.1
11中枠1612.554.4
11外枠812.546.3
12内枠14121.398.2
12中枠30019.769.9
12外枠15518.172.8

上が月ごとのデータです。中山の芝の状態が季節ごとに移り変わってゆくことが、手に取るように分かります。芝も生き物ですので、季節ごとの変化に目を配ることは重要です。

  • 1月 …芝にとって厳しい厳冬期に、前年からの連続開催。特に芝の内側が傷み、外枠有利
  • 3月 …2月の東京開催のあいだに、懸命の修繕を行い内枠有利
  • 9月 …踏まれることに強い野芝(本州・九州で生息する芝)オンリーの馬場となり、内枠有利
  • 11月 …10月の東京開催のあいだに、懸命の修繕を行いますが、サンプル数が少ないことに注意。12月のデータを見た方が良く、やや内枠が有利な程度です。

上の覚え方は、「中山1200、3月9月は内枠有利サンキュー。厳冬期1月は芝はげ外枠」というところです。スプリンターズステークスは、9月(または10月の上旬)ですので内枠有利となります。

確かに、9月の最終週ですので、芝は使ってきているのですが、そもそも傷みにくい野芝であり、また最終週にGⅠがある場合、JRAの造園課はあらかじめ芝を作り込んでおくことが多く、さほど痛まないでしょう。

コース攻略は、メルマガ マネードラゴン馬券塾もご確認ください。

上り坂に得意な馬が有利は本当?

中山1200は、奥深い向こう正面の外回りのゆるいカーブからスタート。カーブのため、外枠の馬が気合をつけて内に切れ込むのも難しく、基本的には内枠が有利です。

中山ではよく「急坂適性」が重要とされますが、急坂は芝の状態が悪化し、スタミナが切れた状態でないと効かないため、現在の馬場管理技術を考えると、これは必ずしも正しくありません。

人間でも、駅の階段を登ることを考えると、朝疲れていないときなら気になりません。帰宅時に疲れていれば、脚が痛くなり効きます。芝が悪化(芝がはげる、芝が掘られてはがれる、雨でぬかるむ)したときには坂適性を考えます。例えば、厳冬期で芝を使い込んできた1月は、現在の馬場管理技術をしても芝は傷み、坂が効いてきます。

3月9月をはじめ芝が良いシーズンは、下り坂適性の方が重要です。中山芝1200は終始下り坂ですのでここでの実績は重要。このほか、小倉芝1200や、京都芝の3~4角も下るため、そこでスムーズに走れているかを見ておきます。

東京芝1600芝1800
毎日王冠
芝2400
京都芝1200芝1600外芝1800芝2400
京都大賞典
中山芝1200芝2000芝2200
阪神芝1600芝2000芝3000
東京ダ1300東京ダ1400東京ダ1600
京都ダ1200中山ダ1200阪神ダ1800
中京ダ1800福島ダ1150

コメント

タイトルとURLをコピーしました