Q 中山芝1200mの傾向と攻略法は?
筆者 AIとレース観察を学べる競馬メルマガを10年間継続。3年連続GⅠプラス。複勝1点の「絶対勝負レース」は回収率106%(2024年9月17日現在)。
スプリンターズステークス施行の中山芝1200mの傾向と攻略法
— AI✖️レース観察 マネードラゴン投資馬券塾@複勝70%大口投資 (@moneydragon_uma) September 28, 2024
9月は内枠有利ですが、さすがJRA。開催も進み、3~4枠の差し馬も互角になっています。
内枠ならパワー型
トウシンマカオ、ウインマーベル
3~4枠なら上がりが速い馬
ナムラクレア、ママコチャ、マッドクールhttps://t.co/vKa1S5Dbfr
(コース画像 JRA公式サイト)
中山芝1200mの予想例
2022年のスプリンターズステークス(中山芝1200m)です。後述するように、内枠が有利な月です。
季節ごとに芝の変化の激しい中山競馬場ですが、内枠有利の月に、有利な脚質を調べると、まず逃げ(複勝率44%)、次いで先行(複勝率34%、いずれも過去5年)が有利です。
2022年のスプリンターズステークスでは、内枠(1・2枠)勢はもちろん、3・4枠も手薄なのですが、先行馬は2番(ジャンダルム)・4番(ダイアトニック)です。実績は近いものがありますが、状態の良いのは4番のダイアトニックです。
騎手は9~10月の中山の馬場を理解しているため、1番、2番(ジャンダルム)、4番(ダイアトニック)は積極的です。
結果的には、狙いと思えた4番ダイアトニックは4着。内枠を利して積極的に押した2番のジャンダルムが優勝となりました。
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中山芝1200mの意外なデータ(回収率が高い)
- 季節変化が激しく、3月、9月は内枠有利。しかしJRAもよく考えたもので、開催が進むスプリンターズステークスの週には3・4枠の差しも徐々に効いてくる。内枠からは、荒場場を苦にしない馬を選ぶ。
- 馬場管理技術の進化で、外差し馬場にはならないが、厳冬期1月は注意。
- 急坂よりは、下り坂適性に注意。
クセのある枠順別成績をどう見る?
枠番 | 件数 | 複勝率 (%) | 回収率 (%) |
1 | 274 | 24.5 | 102.4 |
2 | 289 | 22.1 | 104.4 |
3 | 299 | 21.4 | 76.6 |
4 | 305 | 21.3 | 74.2 |
5 | 316 | 19 | 64.5 |
6 | 326 | 17.5 | 70.8 |
7 | 326 | 20.2 | 78.6 |
8 | 324 | 14.2 | 57.5 |
全体にクセのある中山で、まず気にしたいのは、枠番別成績。枠順は、騎手が自由に動ける少頭数のときには影響が少なくなります。上の数値は、中頭数以上で見たものであり、少頭数の場合は、枠順は無関係というデータになります。
データを見ると、内枠が有利とは言えます。確かに中山の芝コースは、初めのコーナーまでの距離が短く、内枠有利になることが多く、芝1200もそれに当たります。しかし、これほどあからさまなデータなら、例えば新潟千直の外枠のように、内枠が狙われもっと回収率が落ちるはずです。これは、季節変化が潜んでいる可能性があります。
中山は、春のロングラン開催(12・1月に使用し、さらに2~4月も酷使)、9月の野芝のみのシーズンなど、芝の状態の変化が顕著です。連続開催では、路盤の修繕にも限界があるでしょう。そこで月毎に見るのが、中山攻略のコツとなります。
月 | 枠 | 件数 | 複勝率 (%) | 回収率 (%) |
1 | 内枠 | 68 | 16.2 | 56.6 |
1 | 中枠 | 150 | 18.7 | 82.3 |
1 | 外枠 | 80 | 26.3 | 97.1 |
3 | 内枠 | 94 | 28.7 | 150.3 |
3 | 中枠 | 221 | 19.5 | 81.3 |
3 | 外枠 | 120 | 16.7 | 85.1 |
4 | 内枠 | 53 | 18.9 | 80.4 |
4 | 中枠 | 123 | 22 | 84.7 |
4 | 外枠 | 64 | 17.2 | 69.7 |
9 | 内枠 | 145 | 24.1 | 107.7 |
9 | 中枠 | 318 | 20.8 | 59.5 |
9 | 外枠 | 164 | 13.4 | 43.2 |
10 | 内枠 | 53 | 26.4 | 90 |
10 | 中枠 | 112 | 17 | 58.4 |
10 | 外枠 | 55 | 16.4 | 55.8 |
11 | 内枠 | 7 | 42.9 | 207.1 |
11 | 中枠 | 16 | 12.5 | 54.4 |
11 | 外枠 | 8 | 12.5 | 46.3 |
12 | 内枠 | 141 | 21.3 | 98.2 |
12 | 中枠 | 300 | 19.7 | 69.9 |
12 | 外枠 | 155 | 18.1 | 72.8 |
上が月ごとのデータです。中山の芝の状態が季節ごとに移り変わってゆくことが、手に取るように分かります。芝も生き物ですので、季節ごとの変化に目を配ることは重要です。
- 1月 …芝にとって厳しい厳冬期に、前年からの連続開催。特に芝の内側が傷み、外枠有利。
- 3月 …2月の東京開催のあいだに、懸命の修繕を行い内枠有利。
- 9月 …踏まれることに強い野芝(本州・九州で生息する芝)オンリーの馬場となり、内枠有利。
- 11月 …10月の東京開催のあいだに、懸命の修繕を行いますが、サンプル数が少ないことに注意。12月のデータを見た方が良く、やや内枠が有利な程度です。
上の覚え方は、「中山1200、3月9月は内枠有利サンキュー。厳冬期1月は芝はげ外枠」というところです。スプリンターズステークスは、9月(または10月の上旬)ですので内枠有利となります。
確かに、9月の最終週ですので、芝は使ってきているのですが、そもそも傷みにくい野芝であり、また最終週にGⅠがある場合、JRAの造園課はあらかじめ芝を作り込んでおくことが多く、さほど痛まないでしょう。
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上り坂に得意な馬が有利は本当?
中山1200は、奥深い向こう正面の外回りのゆるいカーブからスタート。カーブのため、外枠の馬が気合をつけて内に切れ込むのも難しく、基本的には内枠が有利です。
中山ではよく「急坂適性」が重要とされますが、急坂は芝の状態が悪化し、スタミナが切れた状態でないと効かないため、現在の馬場管理技術を考えると、これは必ずしも正しくありません。
人間でも、駅の階段を登ることを考えると、朝疲れていないときなら気になりません。帰宅時に疲れていれば、脚が痛くなり効きます。芝が悪化(芝がはげる、芝が掘られてはがれる、雨でぬかるむ)したときには坂適性を考えます。例えば、厳冬期で芝を使い込んできた1月は、現在の馬場管理技術をしても芝は傷み、坂が効いてきます。
3月9月をはじめ芝が良いシーズンは、下り坂適性の方が重要です。中山芝1200は終始下り坂ですのでここでの実績は重要。このほか、小倉芝1200や、京都芝の3~4角も下るため、そこでスムーズに走れているかを見ておきます。
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